2020 年 9 月 24 日

本学科学生も Inter College Animation Festival(ICAF)に参加!

本日はアニメーション文化学科学生の作品制作と上映発表についてお知らせしたいと思います。吉備国際大学アニメーション文化学科の卒業生、在学生が Inter College Animation Festival(ICAF)に参加します!

ICAFは2002年度に学生アニメーションの上映会として開催されて以来、アニメーション教育を行う関東地域の6学校(ICAF幹事校:東京工芸大学、東京造形大学、多摩美術大学、武蔵野美術大学、女子美術大学、東京藝術大学)を中心とした作品上映会、研究成果発表の場として全国のアニメーション教育機関とアニメーションを学ぶ学生・企業をも繋ぐ交流と情報交換のネットワークを形成しています。

今年のICAF2020は新型コロナウィルス感染防止対策としてオフライン会場でのイベント開催からその形式を切り替えて、特設WEBサイトでアニメーション作品のオンデマンド配信を行っています。例年のICAFは9月に東京都の新国立美術館で開催し、東京会場でのイベント開催を皮切りに全国各地の会場でICAF出品作の巡回上映を続けて行きます。昨年のICAF2019は名古屋、京都、大阪、姫路、岡山、広島の会場でも学生作品が上映された様子ですが、今年は「SWITCH ONLINE!」のキャッチコピーに基づき主なイベント内容を縮小することなくオンライン会場での開催を迎えました。今年の参加校は22校で9/19のICAF特設WEBサイトオープン以後、9/19〜9/23の「プレオープン期間」に各参加校の推薦作品を集めた「各校選抜プログラム」が公開されました。参加校22校の全ての出品作が一挙公開されるのは9/24〜9/27の「メインイベント期間」初日、9/24(木)の午前9時です。イベント期間中はオンデマンドで参加校の作品を鑑賞できることの他に、9/19〜9/27に開催される文化庁メディア芸術祭と連携した「ICAF×文化庁メディア芸術祭連携プロジェクト『新人作家インタビュー!』(出演:Daria KASHCHEEVA、築地のはら、CHENG Jialin、ぬQ)」の配信とアニメーションを作る学生なら事前申請の上で参加できる持ち込み上映・講評会「ICAF×文化庁メディア芸術祭ICAFとらのあな」(講評者:古川タク、鋤柄真希子・松村康平)配信が予定されています。ICAF協賛企業と参加校の出品者を繋ぐ「ICAFとらのゆめ2020」はZOOMを用いたイベント開催で企業の担当者によるプレゼンテーションと参加者の質疑応答が予定されています。

【ICAF2020】
https://2020.icaf.info

アニメーション文化学科はICAF2020参加に伴い4年次の卒業作品2作品、2年次の共同制作によるグループ作品1作品を出品しました。作品タイトルと作者の氏名は下記の通りです。

ICAF2020出品作
2020_kibi_01_enjoy+hunter
『えんじょいはんたー』enjoy hunter / 01′47” / 2020
作者名:徳田 豊都希、勝部 航平、小泉 吉平、陳 睿鵬 

ICAF2020出品作
2020_kibi_02_Kizuna
『絆』Kizuna / 02′21″ / 2018
作者名:李 漢孟(リ カンモウ)

ICAF2020出品作
2020_kibi_03_Watashi+no+mita+kimyouna+yume
『私の見た奇妙な夢』Watashi no mita kimyouna yume / 12′36″ / 2020
作者名:桑原 祐翔

『私の見た奇妙な夢』はこの作品を制作した桑原祐翔さんが見たある夢が物語の根幹を成しているアニメーション作品です。スピーディに展開する物語の内容は、ある夢を見た直後に知覚する「論理性に欠けた物語の感覚」を想起させますが、登場人物の主観カメラが多用された戦闘場面は夢の主人「花蓮」の闘いに観客が感情移入する緊迫感と説得力を持っています。3DCG制作ソフトウェアのblenderで夢の記憶を手がかりとした仮想空間を作り上げ、目を閉じて見た夢をアニメーションの形式で一部再現しようとした作者の試みを感じます。登場人物の台詞は物語を牽引する役割を担う傍らで独特な余韻を残すことによって作品の魅力を増しています。

2Dアニメーション作品『絆』は物語の背景になる「森」と森に住む生き物の生態を描いた作品です。作品の制作者は留学生の李 漢孟(リ カンモウ)さんで、ICAF2020参加に際して作成した作品紹介の文面を改めて送ってくれました。作品からは生き物の特徴をうまく捉え、その動きをアニメーションに落とし込もうとした作業過程の様子が伺えます。淡い水彩で描かれた美しい森は作品のテーマにもなっている「生命の儚さ」とその虚しさを超越した命ある者の繋がりを讃えているようにも思います。冷酷な現実世界と一つ一つの生命に向ける作者の暖かい眼差しが印象的な作品です。

共同制作の過程を経て完成した2Dアニメーション『えんじょいはんたー』は「枯れた草木と廃墟の道を歩く少女」のイメージから着想してアニメーションとしての展開を考えた作品です。旅する登場人物の前に広がる世界は索漠として侘しい廃墟と瑞々しく艶やかな草木が合わさった光景で、それは夢に描いたような楽園ではないものの、訪れた人を絶望させない場所のように見えます。道端の花と小さな果実を見て微笑みを浮かべる少女の姿は、荒涼とした風景から希望を見出す「想像する力」の大切さを表現しているようにも見えます。作品に表れた希望の描写が記憶に残る作品です。

ICAF2020はメインイベント期間中のイベント配信終了後も、イベントの様子と参加校の全作品(159本)を10/4(日)までオンデマンド視聴できます。コロナ禍を機に作品発表の場をオンラインに切り替えたICAF2020参加校の学生アニメーションを是非ご視聴ください!

在学生の皆さんもICAF2021参加を目指して頑張りましょう!

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インター・カレッジ・アニメーション・フェスティバル 2020(ICAF 2020)
いよいよ9/24(木)9時から、メインイベント期間がはじまります!
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2002年にはじまり18回目を迎える学生アニメーションの映画祭「インター・
カレッジ・アニメーション・フェスティバル(ICAF)」。SWITCH ONLINE!
のキャッチコピーを掲げて、今回は初のオンライン開催となります。
今回、全国から参加する学校は22校。各校の教員によって推薦された出品作
品は総計159本、総上映時間は10時間半を越えます。これら膨大な作品群を
俯瞰することで、2020年現在の学生アニメーションの最前線を堪能して頂く
とともに、これからのアニメーションの世界を担う若者達を、是非応援して
頂ければ幸いです。
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会場>https://2020.icaf.info
会期>2020年9月19日(土)~10月4日(日)
  [プレ・オープニング期間]9月19日~9月23日
  [メインイベント期間]9月24日~9月27日
  [アーカイブ期間]9月28日~10月4日
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参加校:
アート・アニメーションのちいさな学校、大阪芸術大学、大阪電気通信大学、
金沢美術工芸大学、吉備国際大学、九州産業大学、京都芸術大学、
京都精華大学、神戸芸術工科大学、女子美術大学、多摩美術大学、
東京藝術大学、東京工芸大学、東京造形大学、東北芸術工科大学、
長岡造形大学、名古屋学芸大学、日本大学芸術学部、比治山大学短期大学部、
広島市立大学芸術学部、北海道教育大学 岩見沢校、武蔵野美術大学
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主催:インター・カレッジ・アニメーション・フェスティバル実行委員会
共催:日本アニメーション協会(JAA)、日本アニメーション学会(JSAS)
特別協力:国立新美術館

協賛:京楽ピクチャーズ. 株式会社、株式会社アイケイアイエフプラス、
株式会社カーフ、株式会社十返舎、株式会社Too、株式会社ボンズ、
株式会社ロボット、シンエイ動画株式会社、CLIP STUDIO PAINT、
株式会社ガレージフィルム、株式会社白組、株式会社スタジオコロリド、
株式会社ティー・ワイ・オー ドワーフスタジオ、株式会社ディレクションズ、
株式会社ノーヴォ、株式会社pHスタジオ、株式会社ファインアシスト、
株式会社ポリゴン・ピクチュアズ、太陽企画株式会社、有限会社オレンジ、
リトルビット株式会社

第23回文化庁メディア芸術祭協賛事業
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<主なプログラム>
◎各校選抜プログラム|ICAF2020 PICKS
 22の学校から1本ずつ推薦された選抜作品のプログラム。
 観客賞投票対象です(観客賞投票期間:9/26(土)18時〆切)。
◎参加校別プログラム|SCHOOL PICKS
 全22校159本の作品を一望できる学校別のプログラムです。
◎「ICAF×文化庁メディア芸術祭連携プロジェクト『新人作家トーク!』
 出演:Daria KASHCHEEVA、築地のはら、CHENG Jialin、ぬQ
 9/24(木)14時から順次公開予定
◎「ICAFから世界へ!歴代出身作家の現在〜中田彩郁、姫田真武、見里朝希〜」
 9/24(木)15〜16時(ライブ配信)
◎持ち込み上映・講評会「ICAF×文化庁メディア芸術祭ICAFとらのあな」
 講評者:古川タク、鋤柄真希子、松村康平
 9/26(土)15〜17時半(ライブ配信)
◎観客賞授賞式・閉会式
 9/27(日)16〜17時(ライブ配信)
◎ICAF2020 3Dバーチャル会場
 9/24(木)〜10/4(日)
 バーチャルSNSプラットフォームcluster上で展開する、ICAF2020の
 3Dバーチャル会場です。全作品のダイジェスト映像を鑑賞できる他、
 様々な遊べる仕掛けのある交流と遊びの場。ICAF2020特設WEBサイトの
 トップページバナーからアクセスして下さい
 (体験のためにはclusterのアプリインストールが必要です)
★パブリック・ビューイング
 例年の会場である国立新美術館では、1階展示室で各校選抜プログラムの
 パブリックビューイングが行われます。
 日時:9/26(土)13〜18時、9/27(日)10〜18時
 詳細は、以下をご覧下さい。
 https://icaf.info/archives/330
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ブログ記事の画像提供:
徳田 豊都希、勝部 航平、小泉 吉平、陳 睿鵬(アニメーション文化学部アニメーション文化学科3年)李 漢孟(アニメーション文化学部アニメーション文化学科2018年度9月卒業)桑原 祐翔(アニメーション文化学部アニメーション文化学科2020年度3月卒業)

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