2015 年 9 月 7 日

清水監督インドで上映会

清水光二監督(本学アニメーション文化学部長)作品「よるべしるべ」が、インド・プネ市、カルベ大学院で上映されました。
インド1

以下、清水監督レポートです。
   
結論から言うと、奇跡的に「大ウケ」でした。
学長からは、感謝状(手紙)だけでなく、今後一年毎に相互に映画の交換をしようとの提案まで受けました。
    
カルベ社会サービス大学院は、ソーシャルワークを専門に学ぶところです。日本では社会福祉師は国家資格ですが、こちらでは大学院を卒業すればソーシャルワーカーとして働けるとのこと。ですから、大学院では実践的な教育に重点が置かれています。実は、そこに「よるべしるべ」がウケた理由があります。
     
こちらの 学生や教員は、徹二と亮太の関係をソーシャルワークの視点から眺め、亮太の行動をソーシャルワーカーの有効な実践例として理解しました。こちらの制作意図とは違う形で今回支持されたわけですが、あながち間違った解釈でもないと今は思っています。
     
以下、映画の上映と私の話を聴いた後、自分の感想をメモの形で提出してくれた学生らの意見を幾つか紹介してみます。
     
1) Culture ― Similarity
 実は、こちらが想像する以上に、日本とインドの間の文化の共通性を映画を通して感じてくれたみたいです。日本の地方の人々の暮らしぶり、感情の動きを、しっかりと理解してくれていました。
    
2) Person was determined to climb steps.
 早島と琴平で石段を登る徹二と亮太の姿に、何か特別の意味を見出そうとしている。私としては、石段を登る姿に、人の成長のイメージを重ね合わせるのは、ありかと・・・。
    
3) Intervention, motivator, counsillor
 学生らが、亮太に見出した役割です。確かにこれだと、本当にソーシャルワーカーですね。
     
4) Real field work !!!
 結局、徹二と亮太の旅は、「真の援助技術実習?」として理解されてしまいました。

5) Movie is a great medium though which we candepict our emotions,not patriotism.
 インドでは、愛国心を鼓舞する手段として、映画が使われているみたいですね。
    
以上、「よるべしるべ」がカルベ大学院で「奇跡的」にウケた理由を記してみました。
    
いずれにしろ、今回貴重な機会を与えられたことに感謝です。日本の学生たちと一緒に、スラム街の小学校やNPO施設で子供たちの相手をして遊んだことも、一生の宝となりました。

監督 清水光二

映画について語る清水監督
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カルベの学生たち
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