2016年1月29日(金)~31日(日)にかけて、世界最大のゲーム開発イベント「グローバルゲームジャム2016(GGJ2016)」が、93か国世界各地の会場をインターネットで結んで開催されました。GGJ2016岡山会場は、吉備国際大学岡山キャンパスでした。
中四国地方ではこれまでGGJが開催されたことはありませんでした。中四国地方初のGGJ会場が、本学となったわけです。
ゲームジャムとは、週末にゲーム開発者や学生たちが会場に集まり、即席の開発チームをつくって、24時間、48時間などの限定された時間で、ゲームの企画から設計、プログラミング、テストプレイ、デバッグなどの一連のゲーム開発を行い、そのできあがったゲームの出来栄えを競うものです。ゲーム開発者のネットワークづくりに加え、学生などの若い人たちのゲームづくりやプログラミングなどの技量を向上させる教育的イベントとして、たいへん注目されています。
グローバルゲームジャム2016のロゴ(GGJ2016岡山会場にて)
岡山県内においては、2015年8月に東日本大震災復興支援のための「東北ITコンセプト 福島GameJam」のサテライト会場として岡山理科大学にサテライト会場が設けられたのを皮切りに、同年11月には、吉備国際大学の後援、吉備国際大学アニメーション文化学部の協力のもと、「ゲームジャム高梁2015」が開催されました。これらのイベントには、岡山県内の著名なインディーズゲーム開発者やゲーム設計者らが参加し、今後岡山県内および高梁市周辺の地域において、コンピュータゲームやオンラインゲームやコンピュータソフトウェアの開発の人的ネットワークとインフラを築く、先進的な取り組みとして報道されました。
会場は、吉備国際大学岡山キャンパス本館2階ホール。結構広いです。
GGJ2016は、16名の開発者の参加をえて、3チーム対抗で開催されました。吉備国際大学外国語学部の学生も開発者として参加、プレゼンテーションやテストプレイ、デバッグなどで活躍しました。会場の様子は、GGJ2016岡山会場をレポートするYouTube動画が詳しいです。
即席の3チームに分かれて48時間の開発に挑みます。ジャムセッションのように、アジャイルな即興性が成功の鍵です。
週末東京出張だったため、筆者の「お」は、31日にGGJ2016岡山会場を訪問しました。ちょうど48時間終了目指すラストスパート中で、ゲームのテストプレイや最後の仕上げに追われていました。
現在の全世界でのGGJ2016の開発状況を説明する山根信二先生。GGJ2016岡山会場のコーディネーターです。
今回のGGJ2016のゲームのテーマは「Ritual(儀式的)」。岡山会場の3チームは、それぞれ、お祭り、(日々の儀式の)トイレ、黄泉の国と解釈。ゲーム開発を進めました。
お祭りのチームは、ご神体?御神輿の桃を運ぶゲーム。途中観客が爆発するので(笑)、かなり危険です。
トイレのチームは、本格的な3D CGを駆使、美しい女神様風キャラが描き途中でした。あれは、トイレの女神様。だったのでしょうか。
やっぱり、トイレの神様だったらしい。チーム2の「トイレの神様」。
黄泉(よみ)の国がテーマのゲームは、おっさんホイホイ。ディグダグとボンバーマン、ロードランナーを彷彿させるドット絵のゲーム。バカバカ爆破しながら、地下へ地下へと行くのが、快感っぽいです。
チーム3のThe Princess of Hades。ちなみに、「ハデス」はギリシア神話の死者の世界(黄泉の国)。
完成したゲームは、GGJのグローバルサイトにアップロードされます。2000以上のゲームがアップロードされ、世界中の人に遊んでもらうとともに、開発者たちもお互いのゲームを遊び、そのおもしろさを体感します。
岡山会場でもお互いにゲームを遊んで、その面白さを体感。次のゲーム開発へとつなげる振り返りが行われています。
遊んでもらうためには、ゲームのサムネイルの見せ方やゲームのおもしろさの説明など、プロモーションも大事。GGJは、そういう意味で、ゲーム開発とマーケティングの総合力が試されるイベントです。 プログラマだけでなく、さまざまな得意分野を持つ人が参加できるのがゲームジャムらしい、ということがわかりました。
2016年度も開催予定の「ゲームジャム高梁」や来年度のGGJなど、CGや英語、ゲームをやり込んだ知識とスキル、企画などなど、さまざまな得意分野を持つみなさんも、参加してみては?
(写真は、外国語学部 佐藤匡先生撮影)