以前、留学先のフィンドレー大学からたびたび投稿してくれた7期生のNさんから、ちょっとうれしい便りがありましたので紹介します。 尾瀬
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先日アメリカ人の友人が、加計プログラム(夏季短期研修)の最後のスピーチで、私との思い出を話したと、その内容を送ってくれました。
フィンドレーで学んだ英語や、看護師としての経験が活かせた出来事でした。
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以下、日本で英語教師をしていた友人のスピーチです。(少し日本語を修正しています)
2011年の11月に、左の足が痛くなり、だんだん歩けなくなってしまいました。病院に行ったら、左の足に血栓ができてしまっていたので、入院することになりました。その時に色々な考えが頭に浮かんできて、とても怖かったです。
アメリカの病院ではパジャマやティシュ、歯ブラシなどが無料でもらえますが、日本の病院はそうではないので困りました。しかし、Nさんという友達が病院に付き添ってくれました。彼女は2010年の8月から2011年の5月まで、留学生としてフィンドレー大学で勉強していました。他のフィンドレー大学の友達がNさんを私に紹介してくれて知り合いました。入院することになった時に、Nさんが私のアパートに行って、色々な物を持って来たり、入院に必要なものを買ってくれたりしました。
Nさんは忙しくても、毎日病院に来てくれました。そして、来た時には、飲み物や漫画とかお菓子を持ってきてくれました。
医師や看護師と話すとき、最初にNさんがいつも日本語から英語に通訳してくれました。それは簡単じゃなかったと思います。Nさんは看護師さんですが、専門的な単語が多かったので、とても通訳にくかったと思います。それを見ると、私ももっと頑張ろうと思いました。
フィンドレーでできた友達は人生の中で小さいことだと思うかもしれませんが、それは違うと思います。私たちは互いに固い友情の絆で結ばれていると思います。いつか、どこかで会えるかもしれません。そして、直接会えなくても、私がNさんに会ったように、今回小さな絆からまた他の人に会うことが出来ると思います。短い間でしたけど、日本に帰国しても、ここで作った絆を大切に守ってください。
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私が彼女との関わりの中で学んだことは、
1.地方都市の病院は、外国人に対しての対応がまだ十分とはいえない(言葉、文化を理解すること等)
2.ひとつひとつの小さな出会いも大切にすること。自分がどう相手と関わったかが、いつかどこかで自分に返ってくる。
ということです。
看護学科の後輩の皆さんも、「日本人としてのメンタリティと国際人としてのセンスを兼ね備え、豊かな人間性と専門性を有する、社会に有為な個性ある人材」になるために、吉備国際大学らしく、他の国の文化や価値観を積極的に学び、“相手のことも認めつつ、自分の意見も主張できる”専門職業人になってもらいたいなと思います。
たった10か月の留学でしたが、現場に復帰するとなかなか感覚が取り戻せず、患者と関わるのが怖くなったり、何か重大なミスをするんじゃないかという不安に押しつぶされそうになることがありました。
留学前は当たり前と思っていた現場の環境でも、違う世界で過ごして戻ってみると、なんて現場は多種多様なリスクと背中合わせなんだと思い、毎日留学前以上に緊張していました。今は大学教員として勤務していますが、大学教員もなかなか大変で、もし留学に行ってなかったら、今頃どんな風になっていたのかなー、こんなに苦労はしてなかったかもと弱気になったりすることもありました。
でも、こんなスピーチを友人がしてくれたというのを知り、やっぱり留学したのは間違いではなかったと思い、元気が出ました。