2010 年 12 月 27 日

卒業生からのメッセージ  臨地実習指導者の立場から(3)

この病院で実習する大学は基礎実習が2回あります。
時代や大学で全然実習内容が違うのですね。

基礎看護学実習Ⅰは8月ぐらいにあります。
昨年までは、1週間の病棟実習だったのですが、
今年から外来と病棟と2日間ずつになりました。
病棟実習が2日間・・・。
一体何を学んでもらおうか、臨床側も頭を抱えました。

基礎看護実習Ⅰの目的は臨床現場が楽しいと思えること、
患者さんとコミュニケーションがとれること、が目標となります。
基礎看護実習Ⅱは基礎技術となります。
すこし看護過程の展開も入ると思います。
吉備でも一緒ですか??

初めての臨床での実習なので学生も緊張していると思います。
学生の中には、看護師になりたい人、保健師になりたい人、
養護教諭になりたい人、様々だと思います。

でも、病棟に実習にきた際は、まずは臨床がどんなものなのか、
そして患者が入院生活を送ることはどういうことなのか、
看護師の役割はなんなのかを感じてほしいと思います。

学生の中に「看護師にはなりたくない、養護教諭になりたい。」という子もいました。
それはそれで、自分が就きたい職業が定まっていて素晴らしいことだと思います。
しかし、最初から看護師になる気のない子は態度に出ます。記録にも出ます。
たった、2日間の実習でも明らかな差というものが出ました。

ほんとに学んでくれた子は、「基礎なのに!?」と師長と驚くぐらいでした。
その子は積極的に調べたり、質問してきたり、
私たちが言わなくても、気づいてほしいことに気づいたり。

個々人の気持ちの問題もあると思いますが、
一番初めの実習で臨床がどのようなものか感じてほしいと思います。

技術面に関しては、臨床は基本から応用まで行うことがあります。
基本を守りながら患者さんの状態に応じて行います。
まずは、基礎看護なのだから、基本となることを十分に練習してきてほしいと思います。
そして、臨床で実際に患者さんにケアを通して、
本当に安全・安楽に行うにはどうしたらよいか学んでほしいと思います。

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