2011 年 1 月 30 日

卒業生からのメッセージ  臨地実習指導者の立場から(4)

私が指導を担当している大学の急性期・慢性期の病棟実習は2週間とすごく短いと思います。
慢性期では実習の間に半日は透析室や化学療法室などへ行くので、実質2週間もないですね。

病棟が2週間のため、看護展開がほんとに学べているのか、たまに疑問に思います。
この大学ではNANDAやカルベニートを使用しているのですが、
指導者も卒業してから何年もたっているため、NANDAも改訂されていたりして、
私たちも一から勉強し直さなければならないこともありますし、
その患者に対してその看護問題が妥当性があるのか指導者間で協議することもあります。

指導者は、基本的に学生指導としてフリー的な立場で日勤をするのですが、
部屋持ちをする日勤者が少なかった場合は、
部屋持ちをしながら学生指導を行うこともあります。
やはり部屋持ちをしていたり、
そのクールで来る学生が多いとみんなに目が行き届かないため、
部屋持ちに指導をしてもらったりしています。

成人実習では、最初にケアに当たる時は一緒に入って行い、
「大丈夫」と思ったら、一人で行ってもらうこともあります。

もちろん、患者さんの安全は確保したうえでです。
しかし、基礎ではすべて一緒に入らないといけないため、
部屋持ちやフリーの日勤者の助けが必要です。

一番切実に思うのは、私たちが指導に当れない時は、
教員に一緒にケアや看護過程(考え方に対して)の指導にあたってほしいことです。
教員も数が少ないため、色んな病棟を掛け持ちしているので大変だと思います。
教員と指導者で話し合ったりする場があまりありません。

実習の始まりに打ち合わせで1回ぐらいと、
実習途中で何か問題が生じた時ぐらいです。

前もって、グループの特徴などは聞くのですが、
やはり病院側と学校側の連携の薄さを痛感することもあります。

また、この大学が基礎の教員と各論の教員で実習担当の教員が違うため、
教員同士で学生の特徴を引き継いでほしいと思います。
基礎ではどのような実習をしてどんな学びをしているのか、
また、その学生に対してどんなことに注意したらいいのか、
ある程度の前情報があると、
指導者もどのように指導しようかある程度指導の仕方などを考えられます。

実習をよりよく受けることができるためには、教員の力も必要となると実感しています。

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