日本動画協会が主催する「アニメ業界就職ガイダンス」に参加してきました。
内容は、「制作進行」と「アニメーター」への就業と、その仕事についてです。
会場は、東京の市ヶ谷にある大日本印刷のDNPプラザでした。
ここは、杉並にあった「東京アニメセンター」が移転してきたところでもあります。
中に入れば、書籍やスイーツ、アート作品まで並ぶ、展示と販売のおしゃれな空間でした。
「東京アニメセンター」は、この建物の地下1階にあります。
今は、常設展示の他に、「血界戦線&BEYOND展」をやっていました。
「制作進行」と「アニメーター」志望のための就職ガイダンスは、2階で開かれることになっていました。
5月26日が「制作進行」について、27日が「アニメーター」について、でした。
「制作進行」の説明には25名程度が、「アニメーター」の方には50名を越える若者が集まっていました。
多くは東京の専門学校の学生さんたちだったように思います。
お話をして下さったのは、サンライス、ダンデライオン、STUDIO4ºC、手塚プロダクションといった、日本を代表するようなアニメ制作会社の方々でした。
講師の方が口を揃えておっしゃっていたのは、自分はこういうものを作りたいという熱意を見せて欲しいということでした。
自分には作りたいものがあるから、「この会社を利用して自分の夢を実現するのだ」、というぐらいの積極的な姿勢を見せて欲しい。
会社側は、今の学生ではなく、学生の将来の可能性(先々利益を生むか!)を測っているのだから。
もう一つ印象に残っているのは、アニメーター初心者として動画を描き始めた頃、わざと残業をして、あるいは人よりも早く出社して、先輩の捨てたカキ損じをゴミ箱からあさって勉強したというお話。
きれいに出来上がったものよりも、カキ損じの中にこそ、描いた人の「思考の痕跡」がありありと残っているのだそうだ。
私たちの教室でもたくさんのカキ損じが出ているが、その中に果たしててそれだけの価値があるものがあるのか、盗み取るほどの思考の痕跡、汗と涙の痕跡があるのだろうかと、話を聞いていてちょっと寂しい気持ちになりました。
せっかく学生のために開かれているガイダンスだから、遠くても学生には積極的に参加して欲しかった。
行けばきっと、いろいろな刺激が得られただろうに。