2013 年 6 月 26 日

連日の雨

先々週の土曜日からほぼ毎日雨模様です。
ホント、月曜日の田植えが今思えば奇跡の晴れ間でした。

その前は見事なまでの空梅雨で、水をあげてもあげても
きりがなく、どれほど雨が恋しかったことか。
かと思えば今は降り続ける雨で圃場の大部分は冠水し、
水に弱い作物が次々に枯れていくのをなす術も無く
畦道から見守るばかりです。
何年やってても作物を上手に育てることの難しさを
痛感する瞬間でもあります。

きっと、昔の育種家の方達も同様の経験を山のようにして、
「もっと強くてたくさん採れる作物は作れないだろうか?」
と試行錯誤し、私達は今日の栽培種の恩恵を受けています。
しかし、品種改良には終わりは無く、常に「現在進行形」
なのです。例えば私達の食生活に欠かせないダイズも
自給率はわずか25%で、大部分が輸入に依存しています。
もし、なんらかの理由でダイズが輸入できなくなったら、
今の4倍ダイズを作らないと消費をまかなうことはできません。

もしこのような状況になった場合、ダイズの栽培面積を拡大
せざるを得ず、必然的にダイズの栽培に適していない土地すらも
使わざるを得ません。そういう劣悪な環境でもたくましく育つ
ダイズの育成は、ある意味今の日本が抱える喫緊の課題とも
言えるでしょう。

4月に開講してまだ2ヶ月あまりしか経っていない地域創成農学部
ですが、将来的にこの地域の、ひいては日本の下支えになれるような
研究をやっていこうと思いますので、興味のある方は気軽に遊びに
来て下さいね。

水浸しの圃場からの帰り道にスクスクと育つスイカを見つけて思わず
嬉しくなってしまいました。何年やっててもこういう喜びは変わらない
ものですね。

吉川貴徳

カテゴリー: 雑感