2020 年 8 月 6 日

研究風景〜Sorghum〜(8/6)

感染者も増えて、お盆の帰省をどうしようか迷っている今日この頃です。
昨日でドタバタの中始まった2020年度春学期講義が終わりました。
今日からはテスト週間。オンライン講義がメインであるため、例年に比べてテストより課題が多めだと聞いています。
さぁ〜あと1週間!学生の皆さん頑張ってください!

講義もですが、本職の研究も少しずつ進めています。今日はSorghum(ソルガム)です。
今年は初めて温室で育てました。

卒業研究でソルガムをテーマにしている4年生AさんとYさんと一緒に草丈、穂長測定や収穫を行いました。

ソルガムは、イネ科の一年草作物で世界の栽培面積は第5位です。世界では近年、主に茎葉部を飼料やバイオエタノール用に利用するため、広く栽培されています。一方、日本ではタカキビ、モロコシ、コーリャンなどと呼ばれ、休耕期の緑肥や飼料用作物として栽培されており、南あわじ市でもレタスなどの休耕期に緑肥として栽培されています。
日本ではソルガム種子はほとんど食用とされていませんが、食物繊維、ミネラル、抗酸化作用の高いポリフェノール(タンニン酸)などの機能性成分を多く含み、グルテンを含まないに穀物として近年、世界的に注目されています。

収穫したソルガム。様々な系統を育てているので、穂の形状、種子の色や形も非常に多様です。

種子に着目しているだけでなく、ソルガムは、注水や追肥など管理がいらない省力栽培が可能な作物としても知られています。
現在、日本では耕作放棄地の増加が大きな問題となっており、その主要因は農家の高齢化や担い手不足による労働力の激減です。
ソルガムのように省力栽培が可能な作物であれば、耕作放棄地をより少ない労働力で再活用でき、さらに栄養価の高い種子を利用することで地域創成に貢献できるかもしれません。

秋からは学生とソルガム種子の成分測定などを行う予定です。
どんな展開になるのか今から楽しみです!

文:arabi

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