昨日から3日間、Midwest Nursing Research Society
という学術グループの学会に行ってきました。
せっかくアメリカにいるんだから、
一度はアメリカの学会に行ってみたいと思っていて、
車で行ける距離のところで学会が開催されたので、
アメリカで看護師になることを目指している
韓国人の友達と行ってきました。
日本看護科学学会のように大規模な学会ではなかったですけど、
アメリカの学会を経験できて、本当にExcitingしています。
何が一番良かったかというと、
大学の教授と気軽に意見を交換できるところです。
アメリカの学校は、学生(生徒)と教員がリラックスして
遠慮なくお互いの意見を交換し合うことができます。
たとえ大学教授であっても、
学生の意見を尊重して聞いてくれるところが、
アメリカのいいところだなとつくづく感じています。
日本は文化的背景の違いがあって、少し難しいですよね。
あとは、プレゼンテーションのスライドの構成や、
ポスターセッションでのポスターの構成が日本とは違って”形式は自由。
人と違ってオリジナルの方がカッコいい!”って感じなので、
さすが自由の国アメリカ!!って思いました(笑)。
私も内容がよく分からないまま参加したセッションのひとつが、
不運にも(?!)リサーチミーティングセッションで、
アメリカの大学の教授(全員PhDを持っていました!)と、
看護倫理に関して、今後どんな研究を学会として進めていくかという
かなり難しいセッションに参加してしまいました。
7~8人しか参加者がいなかったので、私も自己紹介と、
自分が最近興味を持っている看護倫理に関する問題について
発言しなければいけなかったのですが、緊張しすぎて、
自分でも何を言ってるのか分からなくなったのですが、
どの人も我慢強く私の話を聞いて、コメントしてくれて、
とてもうれしかったです。
また、偶然アイオワ大学の学生と教員と話す機会ができて、
一緒にランチを食べたのですが、とても親切にしてもらいました。
もちろん、彼らはまず日本の私の家族や友達のことを心配してくれました。
こちらはもう3月も終わりだというのに、
まだ気温がマイナスの日が続いています。
もうそろそろ高梁の桜も芽を出す季節ですね。
大学に行く途中の川沿いの桜がなつかしいです。
私は東日本大震災のニュースを、
旅行先のワシントンDCのホテルで知りました。
最初はまさか日本の地震と津波のニュースだと
信じられなかったし、言葉を失いました。
アメリカのニュースは、
主に津波が建物を破壊している様子と、
ハワイやアメリカの西海岸にも
津波がくるかもしれないということで、
ハワイと西海岸の様子が中継されていました。
今回の地震があった後、
約1週間はアメリカのどのニュースを見ても、
地震に関係するニュースがHead lineとして長時間放送されていました。
また、どのテレビ(人が多く集まるところのテレビ)も、
地震のニュースが流れていました。
特に週の後半からは、原発のニュースが度々繰り返されていました。
今は日本の地震に関するニュースはたぶんニュース全体の半分以下くらいになっています。
アメリカのニュースでは、地震と津波の被害の様子、
原発事故のニュースは度々目にしましたが、
私はそれより被災した人たちの様子や救出活動の様子が気になりました。
今回、日本で起きた地震と津波のニュースは、アメリカだけではなく、
世界中の人たちに大きなショックを与えたと思います。
それは、地震があった直後から、Facebookにたくさんの国の人たちから、
私達日本人の家族や友達の安否を心配してくれるメッセージや、
被害の様子を伝える動画のアップロードが後を絶たないほどあったからです。
友人の何人かは、直接私の携帯電話に電話をかけてきてくれました。
旅行から帰ってきたときも、ハウスメイトも友達もみんな、
「旅行はどうだった?」より先に、「あなたの家族と友人はみんな大丈夫?」と聞いてくれましたし、
みんな日本のために祈りを捧げるからね”Pray for Japan!”と言ってくれました。
大学の先生も声をかけてくれたり、メールをくれたり、
日本が心配なら授業を休んで、家で情報収集してもいいし、
カウンセリングに行ってもいいとまで言ってくれました。
それに、いつもはHi!しか言ったことがなかった友達も声をかけてくれました。
本当にみんなの優しさを実感しています。
あるアメリカ人の友達が、Facebookにこんなメッセージを書いてくれました。
こないだの地震、津波の物語はアメリカでもよく流れている・・・
生残者は自分も被害を受けていることにかかわらず、隣の人々の世話をしているとか。
16年前の阪神大震災と同じように、惨い災害の破滅から美しいものが発生しているのだ。
日本は不死鳥のようにまた灰から生まれ出すし、その新生日本は絶対に以前より輝かしいものになる!
だからみんながんばれ!!
また、ある日本語を勉強している学生は、
千羽鶴を折って、地震の被害を受けた千葉科学大学
(千葉科学大学とはKake-Bridge Programでつながっているので)に送りたいと考えて、
今何人かで毎日鶴を折っています。それでもなかなか大変なので、
学生全員にメールを送って協力を求めています。
きっとたくさんの人たちが協力してくれると思っています。
同じく、大学としても義援金を集めています。
今600$集まったと聞きました。目標は2500$だそうです。
こんな風に、世界中の人たちが私たちのことを
いろいろな形で援助し、勇気づけてくれています!!
また、今回の地震をきっかけに、
「地震にあったらまず何をすればいいの?、どこに逃げるのが安全なの?」
「地震と津波は同じタイミングで来るの?」
「地震に関する最新のニュースを教えて」など、
地震について質問されることもありました。
また、日本人同士でこんな話をしました。「今私たちに何ができるか」
いろいろ話した結果、
「いつでも助けに行けるように、今は元気でいよう!」ということになりました。
当たり前のようなことかもしれませんけど、大事なことですよね。
今回の地震でも、NZで起こった地震でも、
私はやっぱりNurseのことを考えずにはいられませんでした。
もし自分が仕事中に被災したらどうするか。
仕事を投げ出して、家族の安否を確認しに行くか?
私だったら、きっと心の中ではそうしたいと願うけれど、
患者さんを目の前にしたら、感情を殺して、働くんだろうなと思います。
でも本当に働けるかは分かりません。
でも、そうやって働ける人を世間ではProfessionalというのでしょうか。
私たちは後輩に、「Professionalとして働きなさい」と言うことがあるけれど、
今回のような特殊な状況でも感情をコントロールして働かないといけないとしたら、
なんてこの仕事は大変なんだろうと思ってしまいます。
また、もし休みの日だったら、まず家族の安否を確認して、それから病院に行くか。
そうなったとき、もし家族の誰かの安否が不明だったら、
家族の安否が分かるまで仕事に行かないのか。
そうしたら、家族を心配しながら働き詰めているだろう仲間たちのことをどう考えるのか。
自分も被災者でありながら、救命活動をしている人たち、
例えば医療スタッフも警察官もみんな家族がいて、
中には家族や家を失った人もいます。
でも、自分は働かないといけない。
そんなとき、原動力になるのは、団結力だと思います。
自分だけが大変なんじゃない、みんな悲しみを抱えながら頑張っている、みんなで乗り越えよう!!
っていう気持ちで頑張れるんだと思います。
これは、がんセンターの患者さんたちから教えてもらいました。
がんセンターは、患者の90%以上ががん患者です。
日々、治療の効果や再発との不安と闘いながらも、
前を向いて頑張れるのは、一緒に病気と闘っている仲間がいるからです。
一種の団結力ですね。同じことが新人看護師にも言えますね。
同期と励まし合って頑張って仕事を続けられたって。
だからきっと、私が被災地のNurseと同じ立場になっても、
仲間がいれば団結力で乗り越えられると思います!!
話は長くなりますが、NZの地震も胸が痛みました。
高い志を持って、国際的に活躍しようとしたベテランの医療従事者が、
自然災害とはいえ、その志半ばで命を落とすことは、本当に悲しいことです。
私はその人たちの分まで一生懸命勉強しようと思います!!
もうアメリカでの生活も残りわずかになりました。
本当はまだここに残って勉強したいのですが、
残念ながら残れないので、残された時間を大切にして、
吸収できるものは全部吸収して、事故やけがに気をつけて、
無事に日本に帰ってきたいと思います。
2月21日から3月11日までの3週間の基礎看護実習が終了しました。
今回の実習で誰もが少し成長することができたと思います。
患者様と話すことができて嬉しかったことや、
コミュニケーションは会話だけではないことを実感したことが、学びの一つだと思います。
そして、様々な援助を通して患者様やスタッフの方々から多くのことを学びました。
中には、もっと積極的になればよかったという反省もありました。
今回の学びや反省を活かして、今後も学習を積み重ねていきましょう。
患者様、看護部長、師長さんをはじめ多くの方々にご指導いただきました。
本当にありがとうございました。
【基礎看護学担当教員】
写真は実習のまとめをしています。
実習衣姿は岡山大学病院実習控え室での風景です。
普段着を着ているのは、
3月15日の大学でのグループ発表をしているところです。
全員本当に頑張りました。
短い春休みですが、しっかり休んで下さい。



今年も3月。
年度末を迎えてしまいました。
国家試験も終わりましたし、
ある意味のんびりしているのですが、
看護学科は2年生が基礎看護実習中で、
多くの教員が実習に関わっているので、
研究室はガランとしています。
たまに3年生が、看護研究の指導を受けに来ている程度です。
基礎実習が終わると教員が大学に戻ってきますが、
春休み中とはいえ,年度末の行事や来年度の授業の準備などで、
もしかすると一番忙しい時期かもしれません。
本学でも、再来年(2012年)度入学生から、
「保健師受験資格」を選択制にする予定です。
そのためのカリキュラム改正作業を急ぐ必要があるので、
例年以上に忙しくなりそうです。
今年も教員の人事異動がありますので、
お知らせしておきます。
3月末で退職されるのは、
石田先生、谷田先生、赤松先生、石本先生の4人ですが、
川本先生が12月末で退職されており、
さらにさかのぼって細川先生も8月末で退職されています。
ちょっと古い卒業生の皆さんの中には、
全く知らない方もおられるでしょうが、
1期生から指導してこられた谷田先生や細川先生がおられなくなるのは、
学科創設期からの教員の1人としてある種の感慨を禁じ得ません。
看護学科長 尾瀬
2月21日から3月11日までの3週間、
2年生の基礎看護実習があります。
吉備国際大学の基礎看護実習は、
岡山大学病院で実施させていただいています。
実は、ただいま基礎看護実習まっただ中です。
1週目は、
「患者の生活環境を知る」
「患者の1日の流れの中での看護活動を知る」
という目標を持っての実習です。
看護部長や看護師長の講義を聴かせていただいたり、
病院内を探索したりしました。
病棟では、明るさや静けさ、手すりの高さや病室の広さなどを計測し、
入院される患者様にとって適切であるかなど、教科書にのっていることと、
感じることと、計測値とを比べて考えました。
そして、スタッフナースの後について、看護活動を見学させていただきました。
コミュニケーションの方法、バイタルサイン測定、ベッドメイキング、
移動の介助、清拭、入浴介助など、多くのことを学ぶことができました。
2月28日からは、実習2週目です。
患者様のことを考えた援助が実施できるように、教員も指導していきます。
【基礎看護学担当教員】
写真は環境測定中で、手すりの高さを計測しています。

現に夜勤をしている卒業生の皆さんには、
ちょっとショッキングなタイトルでごめんなさい。
WHOの下部組織である、
国際がん研究機関
(International Agency for Research on Cancer,IARC,アイアークと略される)は、
いろいろな発がんリスクを評価して、リスクの程度別に分類して公表している。
たとえば、「ヒトに対する発癌性が認められる」のがGroup 1で、
よく知られた発がん物質や放射線などがあげられ、
「ヒトに対する発癌性がおそらくある」のがGroup 2Aといった具合である。
最近、そのGroup 2Aに、“shiftwork(交代勤務)”が加わった。
根拠はもちろん疫学調査にある。
看護師を対象とした複数のコホート調査から導き出された。
看護師が対象になっているのは、データを集めやすいというのが最大の理由だろうが、
圧倒的に女性が多いことで、乳がんが目立ったと考えられる。
つまり、多数の同質の職業集団を長期に追跡できる対象として、
看護師以外は難しいという事情がある。
したがって、他職種でも、男性でも、乳がん以外のがんを含め、
がんのリスクがないとは言えないだろうが、
今のところ、はっきりした根拠はないようである。
夜勤をすると、サーカディアン・リズムが乱れ、
ホルモンや自律神経系に影響があることはよく知られている。
また、免疫系への影響も疑われていることから、
がんのリスクが高くなるとしても、不思議とは言えない。
発がんリスクがあるにせよ、ないにせよ、
メカニズムを含め、今後の研究が待たれる。
興味のある方は、以下のモノグラフを参照されたい。
http://monographs.iarc.fr/ENG/Monographs/vol98/mono98-8.pdf
尾瀬
平成23年2月20日 日曜日
香川県高松市で実施されます。
先生方から四年生に向けて、
激励のメッセージを頂きました‼
みなさん頑張ってくださいね、
看護学科教員一同、精一杯応援しています!
体調に気をつけて試験に挑んで下さいね‼
自分の力を最大限発揮して下さい。
健闘を、祈っています‼
ファイト‼

私が指導を担当している大学の急性期・慢性期の病棟実習は2週間とすごく短いと思います。
慢性期では実習の間に半日は透析室や化学療法室などへ行くので、実質2週間もないですね。
病棟が2週間のため、看護展開がほんとに学べているのか、たまに疑問に思います。
この大学ではNANDAやカルベニートを使用しているのですが、
指導者も卒業してから何年もたっているため、NANDAも改訂されていたりして、
私たちも一から勉強し直さなければならないこともありますし、
その患者に対してその看護問題が妥当性があるのか指導者間で協議することもあります。
指導者は、基本的に学生指導としてフリー的な立場で日勤をするのですが、
部屋持ちをする日勤者が少なかった場合は、
部屋持ちをしながら学生指導を行うこともあります。
やはり部屋持ちをしていたり、
そのクールで来る学生が多いとみんなに目が行き届かないため、
部屋持ちに指導をしてもらったりしています。
成人実習では、最初にケアに当たる時は一緒に入って行い、
「大丈夫」と思ったら、一人で行ってもらうこともあります。
もちろん、患者さんの安全は確保したうえでです。
しかし、基礎ではすべて一緒に入らないといけないため、
部屋持ちやフリーの日勤者の助けが必要です。
一番切実に思うのは、私たちが指導に当れない時は、
教員に一緒にケアや看護過程(考え方に対して)の指導にあたってほしいことです。
教員も数が少ないため、色んな病棟を掛け持ちしているので大変だと思います。
教員と指導者で話し合ったりする場があまりありません。
実習の始まりに打ち合わせで1回ぐらいと、
実習途中で何か問題が生じた時ぐらいです。
前もって、グループの特徴などは聞くのですが、
やはり病院側と学校側の連携の薄さを痛感することもあります。
また、この大学が基礎の教員と各論の教員で実習担当の教員が違うため、
教員同士で学生の特徴を引き継いでほしいと思います。
基礎ではどのような実習をしてどんな学びをしているのか、
また、その学生に対してどんなことに注意したらいいのか、
ある程度の前情報があると、
指導者もどのように指導しようかある程度指導の仕方などを考えられます。
実習をよりよく受けることができるためには、教員の力も必要となると実感しています。
私は卒業後すぐに、某病院の消化器病センターに看護師として勤務した後、
ある大学の助手として勤務しながら,別の大学の大学院に通っています。
仕事は主に、臨地実習の大学側担当教員としての、学生の指導です。
自分が教員の立場になってみて初めて、
学生の頃には気づかなかった、
大学の先生方の裏でのご苦労を知りました。
自分が学生だった時、本当にご尽力いただいていたことを知り、
あの時に戻って、心の底から感謝とお詫びをお伝えしたいことばかりです。
先生方、本当にありがとうございました。
また、自分は今、看護学科組織の中では若手と言える年代ですが、
今の学生との間に、理解できない感覚(ジェネレーションギャップ?)を感じることも多々あります。
どこの大学でも同じなのでしょうか?
どうしても「自分が学生の頃はこんなんじゃなかった」と思ってしまいます。
しかし、若手ということもあり、
「学生の気持ちも分かるな…」という場面も多々あり、
未熟なりにも教員としての立場と、若手だからこその学生目線の立場で、
日々悩んでいる今日この頃です。
大学院を卒業してからの進路は、まだ検討中です。
この仕事をしてみて、たくさんの壁にぶち当たりました。
この先自分が「大学教員」という仕事を、一生の仕事として続けていくかも、
今、正直悩んでいることころです。
ただ一つ言えることは、一度看護師として社会に出たのち、
もう一度学生に戻って、大学の講義や、
大学院の講義を受けられる環境にいる自分は、
本当に恵まれていると思います。
講義は素晴らしく、「看護学概論」なんて最高に面白いです。
なぜ学生の時にこの「恵まれた環境」に気付けなかったのでしょうか?
もったいないことをしていました。
また、「看護師」という忙しい業務に負けて、
疎かにしていた感性の部分を、学生を通してもう一度思い出させてもらい、
違う立場で看護に携われていることも、よい経験となっていると思います。
初心忘れず、誠実な気持ちをいつまでも持ち続けていたいものです。
この先自分がどういう道に進もうとも、
看護が「看護の専門性」を、
堂々と主張出来る世の中にしていくために教養を身につけ、
研究をして、世間的にはまだまだ「医師の補助」と認知されている「看護」の地位向上のために、
自分の出来ることをしていきたいと思います。
すごく大きな目標で締めくくってしまいましたが、
とりあえず、今は自分に与えられた仕事を精一杯頑張ります。
こちらは岡山大学病院です。
慢性期、急性期の症例の検討や、
国家試験対策の勉強をしています。
