2023 年 5 月 16 日

黄岡師範学院へのオンライン授業が再開できました!

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中国の黄岡師範学院へのオンライン授業を、本日より開始いたしました。
コロナが収まり今後は交流が盛んになることが期待されますが、まずはオンライン授業からということです。

今回の授業提供の予定は、次のようになっています。

清水光二 教授
 5月15日(月)2時限(11:10~12:40) 
 「映画の誕生とシナリオ」
 (映画が「語る」ことを知った時に遡って)

佐々木洋 准教授
 5月19日(金)3時限(13:30~15:00)
「風景画とアニメ美術の違いと鑑賞の手引」

冨田聡 准教授
 5月19日(金)4時限(15:10~16:40)
 「日本のAnime会社 作品&歴史」
 (日本のアニメ会社のルーツと現在に至る独立と発展、人気会社と作品の解説をします。)

前嶋英輝 教授
 5月22日(月)3時限(13:30~15:00)
 「3Dモデリングと粘土塑造による頭像制作比較」
 (頭像の粘土と3Dソフトでの制作の比較をしながら造形方法の要点を解説します。)

3年前に大学に来て下さったあちらのお二人の先生も、お元気そうで何よりでした。

そして、通訳の高さん、映画関係の話は初めてとのことで、同時通訳は本当に大変だったと思います。
お世話になりました。

うまくいけば今年の秋ごろには、黄岡師範学院の研修団が再び大学にやって来られるかもしれません。
その時を、今からとても楽しみにしています。

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2023 年 5 月 10 日

学生作品を図書館(ラーニングコモンズ)にて展示

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5月8日から6月9日まで、2号館ラーニングコモンズにおいて、アニメーション文化学科「学生作品展示会」が開かれています。

佐々木洋先生の授業「イラスト基礎」「イラスト演習」で作られたものがほとんどですが、手描きやデジタルなど、学生が挑戦した様々な手法がそこには見て取れます。

他学科のみなさんにも、同年代の学生が一体どのようなものを描いているのか、ご自身の目で確かめていただけたらと思います。

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2023 年 4 月 4 日

今年度は久しぶりに対面で行事が始まる!

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昨日入学宣誓式があり、今日は新入生のオリエンテーションがありました。

一番戸惑ったのが、履修登録のことだったと思います。高校までとはまったくやり方が違いますからね。

でも、大丈夫です。先輩たちも最初はそうでしたが、1年後にはみんな自分で履修登録ができるようになっていますから。

「アニメーターになりたいのなら、スケッチブックなら箱の単位で考えるべし、紙なら月に1000枚単位で描くことを考えろ!」とはある先生のお言葉でしたが、それだけの覚悟が必要だよという励ましの言葉なのですよ。

2023 年 3 月 23 日

今年の学位記授与式は忘れなれないものになりました!

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昨日、今年度の学位記授与式がありました。
卒業生のみなさん、ご卒業おめでとうございます。

実は、式典後学科別に分かれた教室では、WBCの話題で卒業生と一緒に大いに盛り上がりました。
コロナやウクライナ戦争などで暗いニュースが多い中、卒業式の当日(しかも直前の)侍ジャパンの優勝は本当に奇跡のような出来事でした。

先生方から卒業生に贈られるはなむけの言葉にも、WBC優勝に関係したものがたくさんありました。
その中で名言だと思われたものを、ここで一つご紹介。
「これまではずっと足軽ジャパンだったけど、今回は本当に侍ジャパンだった!!!」

卒業生のみなさんも、4月からの職場では、まだまだ「ひよっこ侍」でしかありません。
一日も早く一人前の立派な侍になられることを、心より願っています。

学科の特性か、あえて野武士の道を選んだ卒業生もいます。
体に気をつけて、自分の道を果敢に切り拓いていってください。
健闘を祈ります。

2023 年 3 月 16 日

備中県民局提案型協働事業実績報告会で学生が発表しました!

3月3日(金)、備中県民局提案型協働事業実績報告会で、アニメーション文化学部の学生が発表をしました。

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備中県民局提案型協働事業実績報告会の様子。委員の先生方の前でキムラくんもちょっと緊張気味?

アニメーション文化学部は、ほかの学部の先生や職員の方々にも支援を受けて、高梁市に本拠を置く一般社団法人クリエイティブシティ高梁推進協議会に協力して、ICTクラブ高梁や、ゲームジャム高梁の企画・運営等を支援してきました。

ICTクラブ高梁は、情報通信技術(ICT)にかかわるさまざまなツールを通して、世代を超えて地域の人が交流できる場を提供することを目指しています。そのために、備中県民局の助成を受けて、常設会場を設置し、いろいろな講座などのイベントを実施してきました。ICTクラブ高梁については、クラブのホームページをご覧ください。

また、ゲームジャム高梁は、短期間(2日間)で即席のチームでゲームを開発して、その出来栄えを競うイベントです。現役クリエイターやエンジニアと、学生・生徒が交流できる貴重な機会を提供しています。毎年吉備国際大学が後援して、国際交流会館多目的ホールで開催してきました。今年のゲームジャム高梁2022については、ブログ記事をお読みください。

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発表中のキムラくん。がんばれー!

アニメーション文化学部のキムラカズキくんは、ICTクラブ高梁のメンター(講師補助)として活躍してきました。今回、キムラくんは、この実績報告会で、ゲームジャム高梁も含むICTクラブ高梁の活動について報告しました。デジタルものづくりの機器や装置を備えた常設会場ができたこと、地域の子どもたちを受け入れる見学会を開催したこと、ゲームジャム高梁が盛況だったことなどについて、報告してくれました。

質疑応答では、2人がよく知る吉備国際大学の先生が委員にいらっしゃることがわかって、質問をした委員の先生ともども3人でびっくりするなどということがありました。質疑応答でも、キムラくんはしっかりと回答をしてくれ、「成長しているじゃん!!」と(お)は思った次第です。はい。

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実績報告会終了後の(お)とキムラくん。

こんな感じで、ICTクラブ高梁やゲームジャム高梁を通じて、学生の活躍の機会がますます増えることを願っています。

2023 年 3 月 3 日

高梁城南高校の特別講義を聴講しました!

2月17日(金)、ご紹介を受けて、岡山県立高梁城南高校の特別講義を聴講しました。特別講義の講師は、株式会社スタジオパブロの美術監督・藤野真里さんです。

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株式会社スタジオパブロの美術監督・藤野真里さんのご講演。高梁城南高校デザイン科の生徒さんが熱心に聞いていました。

株式会社スタジオパブロ(代表:秋山健太郎)は、2008年に設立された、主にアニメ・ゲーム・パチンコ等映像作品の背景美術製作を行う会社です。本学の冨田聡先生に教えていただいたところによると、日本のアニメーションの背景美術のパイオニアの一人である小林七郎さんの設立した背景美術会社小林プロダクションの流れをくむ背景美術会社とのことです。

藤野真里さんは、大学時代に日本画を学び、入社10年目で美術監督として活躍中です。美術監督を務めた作品としては、TVアニメ『どろろ』(古橋一浩監督、MAPPA/⼿塚プロダクション制作、ツインエンジン製作、2019年)、TVアニメ『Sonny Boy』(夏目真吾監督・脚本・原作、マッドハウス制作、松竹製作・配給)、TVアニメ『ダンス・ダンス・ダンスール』(境宗久監督、MAPPA制作、ダンス・ダンス・ダンスール製作委員会製作)があります。

藤野さんの大学時代からの仲良しのお友達が高梁城南高校デザイン科の先生で、この特別講義が実現したそうです。1年生・2年生が対象で、会場の視聴覚室はいっぱいでした。藤野さんが美術監督を務めた作品の大ファンという3年生も最前列にはいました。吉備ケーブルテレビの取材もあったので、高梁市とその周辺では特別講義の様子が放映されたと思います。

ご講演は、背景美術とは何かに始まって、美術監督のお仕事、そして、背景美術会社での働き方に関するものでした。

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アニメ制作にかかわる職種にはこんなものがあります。

背景美術は、セル画で動かすキャラクターなど以外の背景を描く職種で、30分の番組でだいたい300枚は背景を描かなくてはいけないそうです。

300枚も一人で描くとなるとたいへんですよね。だから、キャラクターなどのアニメーションもそうですが、何人もに手分けして背景を描くことになります。

さらに、上記の3つの作品を見るとわかるように、それぞれの作品の世界観(世界設定)にあった背景を描かなくてはなりません。『どろろ』はどこかおどろおどろしい暗い土着的な雰囲気。『Sonny Boy』は乾いた明るさが満ちた強烈な色彩の世界。『ダンス・ダンス・ダンスール』は少女漫画的なロマンチックな気分も漂うやわらかい雰囲気と鮮やかな色彩が調和した世界。一つの世界の中で背景の絵柄が変ってしまうと、そのアニメの世界観や雰囲気が壊れてしまいます。

こうしたそれぞれの作品世界を壊さないように、美術監督の一つの大事な仕事は、背景を担当する複数のスタッフからあがってきた背景をチェックして、統一した世界観・雰囲気を維持するように、必要があれば修正をして背景を仕上げることだそうです。

美術監督の仕事はこれだけではありません。作品の制作に取り掛かるのにあたって、監督が作品で実現しようとする世界観にあった背景を設計し、その原型となる背景を背景ボードなどの形で描き出すことがとても大事な仕事です。『どろろ』は戦国時代を舞台にしていますから、戦国時代のお城や建物、風俗を構成するさまざまな小物を描かなければなりません。そのためには、この時代(室町時代から戦国時代)のとりでが残る場所を訪ねて「ロケハン」したり、図書館などで関連する書籍・資料を調べて、作品に登場する建物の室内外の構造や見え方を決め、さまざまな室内の小物などを選び、背景美術のスタッフが参考にする背景ボードとしてまとめる必要があります。

背景の絵柄を決めていくにあたっては、監督やスタッフとのコミュニケーションも欠かせないそうで、『Sonny Boy』の背景を設計するにあたっては、夏目監督からアンリ・ルソーのようなという提案があり、また、秋山社長からはマチスのようにしたらという案をもらいました。こうしたコミュニケーションを通して、背景の雰囲気を決めていったそうですよ。『Sonny Boy』の大ファンで「もう3周か4周した」という生徒からの質問に答えて、こう話をされていました。

アニメーション業界というとものすごく忙しくてブラックな業界というイメージが強いものですが、藤野さんによると、だんだんと働きやすい業界に代わってきているとのことです。実際に、藤野さんの1日の生活を教えてもらうと、現在はコロナ禍の影響で、スタジオパブロは希望者にリモートワークを奨励するようになっており、だいたい自宅で仕事をされているそうです。仕事時間は、通常は朝9時から18時まで。忙しいときには残業もしなければなりませんが、そうではないときは、夜19時以降寝るまでは自由時間として使えているそうです。

アニメーション業界でも会社や働く形態(社員か請負かフリーランスか)、仕事内容、描き手の力によって、働き方はさまざまですが、だいぶ働きやすくなっている会社もあるようですね。

特別講義は質疑応答も含めて約1時間でしたが、生徒たちはとても熱心に藤野さんの話に聞き入っていました。質疑応答も、積極的でとても熱心な質問が出ていました。

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藤野さんに生徒代表からお礼のことばです。(お)も生徒さんといっしょに拍手でお礼を伝えました。

本報告を書いている(お)は、アニメーション文化学部の井上博明先生や佐々木洋先生、冨田聡先生からお話を聞くなどして、耳学問でアニメーション業界のことを学んでいますが、先生方のお話に、具体的な例から肉付けがされるような特別講義で有意義でした。

2023 年 2 月 12 日

特別講義を開催 : アニメ業界へ就職するためには

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先日、アニメ業界への就職を目指す3年生を対象に、冨田先生の特別講義が行われました。

3年生にとっては、この春休みをどう過ごすかが最後のチャンスに結び付くカギとのこと。

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冨田聡先生は、昨年10月に本学に着任された新しい先生です。

東京藝術大学大学院を修了し、その後は都心の専門学校にて描写力向上に関する全般的な教育を行いながら、多くの学生をアニメスタジオに就職させてきた実績をお持ちの方です。

今回は、そうした実践的な指導経験に基づいた講義内容だったのですが、使われた画像資料には著作権が関係してきますし、スライド上の文言もいわば冨田先生の企業秘密でしょうから、ブログで公開するには適しません。どうぞお許しを。

学生たちもそのことを十分理解した上で、一言も聞き漏らすまいと真剣に耳を傾け、ひたすらメモをとっているのでした。

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アニメ制作のデジタル化が進む現在、地方にも(岡山県にも)アニメスタジオが出来つつありますが、それでも多くのスタジオが東京に集中している事実に変わりはありません。

学生たちには、勇気をもって挑戦してもらいたいですね。

一番前に座っていた留学生たちには、岡山にいることも東京にいることも、実際何も変わりはないはずですよね。日本人学生以上の行動力を期待しています。

2023 年 2 月 4 日

卒業研究発表会を開催 多様な作品が一堂に 

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2月3日、卒業研究発表会が開かれました。
実技担当の前嶋先生と佐々木先生は、その準備が大変でした。ご苦労様でした。

論文、イラスト、アニメーション、実写動画、3DCG、絵本、マンガなど、研究内容は実に様々です。

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最後に、井上博明先生から全体的な講評をいただきました。

「自分の好きなものを自己満足的に描いているだけではだめで、見てくれる人にまずは何を届けたいのかを優先して考えることが大事」

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2022 年 12 月 19 日

学生企画によるクリスマス会が開かれました!

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金曜日の5時限目、アニメーション文化学科のクリスマス会が、学生の企画・準備によって開かれました。

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「シャロン」のケーキやシャンパン風の飲み物も用意されていて、なかなか豪華な感じです。
先生方からのあたたかい差し入れもありました。感謝!

その後、プロジェクターで映された対戦ゲームに学生も教員も一緒になって参加したのですが、その様子を他の人たちが盛り上がりながら観戦しているというのは、いかにも今風の光景でした。
なにしろ昔は、学生が座布団の上で落語をしたり、ギターを弾いて歌を歌ったりしていたのですから(実は、それもちょっと懐かしい気持ちがするのだが・・・)。

ここ数年コロナのためこうしたイベントがなかなか開けなかったのですが、今は人と人との距離が次第に近づき、関係がゆっくりと回復されつつあるようです。

それでも、マスクの学生とマスクを外して食べている学生が同時に写った写真を今この瞬間学科ブログに載せていいものかどうか、大いにためらいがありました。そのため結局、今回はすべて顔なしの写真で・・・。

学生活動が自由に行え、それらが自由に発表できるような時期が、本当に早く来てくれればいいのですが。

来年こそ、どうぞ良い年になりますように!

2022 年 11 月 30 日

3年土居みさきさんの小説が、「高梁市文学選奨」の佳作に選ばれる

アニメーション文化学科3年の土居みさきさんが書いた小説「動かぬ守り人」が、第18回高梁市文学選奨の「小説・随筆等」部門で、「佳作」に選ばれました。

なお、「佳作」の上の「入選」については、今回は「該当者なし」とのことでした。

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前列右から3人目が、土居さんです。

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授賞式開場は、「成羽複合施設 たいこまるプラザ」内にある「伊藤記念ホール」でした。

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この「伊藤記念ホール」というのは、高梁の名誉市民で、あの京セラの社長・会長を歴任された伊藤謙介氏の寄附により整備されたものだそうです。

そういう立派な会場での表彰式ですから、土居さんも今はちょっと緊張しています。

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小田教育長より、表彰状と記念の楯をいただきました。

読書好きの土居さんは、小学校の高学年ぐらいから小説を書き始めたそうです。
それでも、自分の書いたものが他人に読まれ、こういう形で評価されるのは今回が初めてとのこと。

もの書きはとても孤独な作業ですが、自分の言葉が他の人の心に通じた時の喜びは何ものにも代えがたいもののはすです。
土居みさきさんの今後の執筆活動を期待しています。

他の学生作品にも丁寧な講評をいただき、選者の片山ひとみ先生には大変感謝いたしております。