2020 年 8 月 25 日

2020年吉備国際大学農学部オープンキャンパス【2020年9月20日】

吉備国際大学では現在、オープンキャンパスの参加申込みを受付中です。

今年のオープンキャンパスは、新型コロナウイルス感染症予防のため、当初予定していたプログラムを変更して開催いたします。

直接キャンパスに来場しての参加だけでなく、パソコンやスマートフォンからの『オンライン参加』も可能です。

【オープンキャンパス2020@吉備国際大学】

・学部学科:農学部 地域創成農学科・醸造学科

・場所:南あわじ志知キャンパス

・日時:9月20日(日)) 13:00~15:30

(対面参加申込期限: 9月18日(金)15:00)

(オンライン参加申込期限: 9月17日(木)15:00)

○詳細情報、参加申込

吉備国際大学HPオープンキャンパス関連ページ

9/20 吉備国際大学(農学部)オープンキャンパス 参加申込フォーム

(対面参加申込期限:9月18日(金)15:00)


9/20 吉備国際大学(全学部対象)オープンキャンパス「オンライン」参加申込フォーム

(オンライン参加申込期限:9月17日(木)15:00)

メールアドレスをお持ちでない方は、お手数ですが電話(0120-25-9944)にてお申込みください。
申込確認メールを受け取るには、お使いのモバイル機器の設定を確認し、「PCから受信」できるようにしてください。

皆様のご参加をお待ちしております~!

文: arabi

2020 年 8 月 17 日

春学期オンライン講義

遅れて始まった春学期ですが、
8月5日に無事に全14回の講義が終了しました。
(通常は90分講義を全15回ですが、
今年の春学期は100分講義が全14回になりました。)

未曽有の事態の中での慣れないオンライン講義ということで、
通信機器の設定に始まり、受講環境の整備など、
学生の皆さんも最初はさぞ心細い思いをしたと思います。

一方、教員はどんな状況だったのかというと。

全国の大学でオンラインでの開講が決定したものの、
「オンライン講義」に長けた先生はどこの大学にもほとんどいない上、
大学によって用いる講義システムもバラバラ。

吉備国際大学ではMicrosoft Teamsを使用することになりましたが、
Teamsのマニュアルもほとんど存在しなかったため、
同じシステムを使っているさまざまな大学の先生方で意見交換しつつ、
暗中模索・右往左往しながらの準備となりました。

いざ授業が始まっても、
学生の誰もいない一人の部屋で、
自分のパソコンに向かって話すのはとても不安でした。

Teamsは「双方向システム」なので、
学生の顔も見ることが出来るし、
学生の声も聞けるはずなのですが、
通信量の関係で全てオフにしてもらったため、
誰の顔も見えず、誰の声も聞こえなかったためです。

「本当に自分の声が聞こえているのか?」
「画面は見えているのか?」

などなど、不安は尽きず、
始まってから数回は必ず

「聞こえている? 聞こえていたら誰か返事して」

と切羽詰まったお願いをしていました。

全14回を終えて振り返ってみると、
春学期は極めて出席率が高かったことに気づきます。

学生の皆さんからすれば、
キャンパスに行かれず、同級生と話も出来ず、
いつ終息するのかもわからない新型コロナウィルスの脅威を感じながらも、
それでも勉強できる機会を決して無駄にさせたくないと感じたのかもしれません。

例えば64人が受講している「遺伝学」の場合、
全14回中、出席率が95%を下回ったのは1回だけ。
地域創成農学科の1年生に絞ると、
全14回でたった1人が1回休んだだけで、
残りは全員が100%の出席率でした。

同様に農学部で最も受講者が多い「生物の進化と多様性」(67人)でも
出席率が95%を下回ったことはほとんどなく、
毎回出される課題も熱心な回答が見られました。

教員としては、
画面の向こうの学生の状況がわからず、
実は聞いていないんじゃないか、
寝ているのではないか、
スイッチだけオンにしてゲームをしているのではないか、
・・・などなどネガティブなことをイメージしてしまっていたのですけれども・・・。

実際は、みんな慣れない環境で頑張って勉強に取り組んでいたことを、
私たちはもっと誇っていいのではないかと思います。

EH

2020 年 8 月 6 日

研究風景〜Sorghum〜(8/6)

感染者も増えて、お盆の帰省をどうしようか迷っている今日この頃です。
昨日でドタバタの中始まった2020年度春学期講義が終わりました。
今日からはテスト週間。オンライン講義がメインであるため、例年に比べてテストより課題が多めだと聞いています。
さぁ〜あと1週間!学生の皆さん頑張ってください!

講義もですが、本職の研究も少しずつ進めています。今日はSorghum(ソルガム)です。
今年は初めて温室で育てました。

卒業研究でソルガムをテーマにしている4年生AさんとYさんと一緒に草丈、穂長測定や収穫を行いました。

ソルガムは、イネ科の一年草作物で世界の栽培面積は第5位です。世界では近年、主に茎葉部を飼料やバイオエタノール用に利用するため、広く栽培されています。一方、日本ではタカキビ、モロコシ、コーリャンなどと呼ばれ、休耕期の緑肥や飼料用作物として栽培されており、南あわじ市でもレタスなどの休耕期に緑肥として栽培されています。
日本ではソルガム種子はほとんど食用とされていませんが、食物繊維、ミネラル、抗酸化作用の高いポリフェノール(タンニン酸)などの機能性成分を多く含み、グルテンを含まないに穀物として近年、世界的に注目されています。

収穫したソルガム。様々な系統を育てているので、穂の形状、種子の色や形も非常に多様です。

種子に着目しているだけでなく、ソルガムは、注水や追肥など管理がいらない省力栽培が可能な作物としても知られています。
現在、日本では耕作放棄地の増加が大きな問題となっており、その主要因は農家の高齢化や担い手不足による労働力の激減です。
ソルガムのように省力栽培が可能な作物であれば、耕作放棄地をより少ない労働力で再活用でき、さらに栄養価の高い種子を利用することで地域創成に貢献できるかもしれません。

秋からは学生とソルガム種子の成分測定などを行う予定です。
どんな展開になるのか今から楽しみです!

文:arabi

2020 年 7 月 16 日

研究風景〜 ベニナルト 〜 (7/16)

少し感染者も増え始めていますが皆様いかがお過ごしでしょうか?
大学では、部分的に対面型講義も始まっていますが、
まだまだ大学に学生さんは少ないです。

大学では先生方はオンラインや対面講義の授業準備だけでなく、
研究も少しずつ進めています。

今日はベニナルトについて。
淡路島原産の柑橘、『淡路島なるとオレンジ』については
色々なところで触れていますし、大学でもHPを作っています。
吉備国際大学 X ナルトオレンジ

ナルトオレンジの研究も進めていますが、今注目しているのはナルトオレンジの派生種として
ほんの少し淡路島に存在している ”ベニナルト” です。
ナルトオレンジよりも赤みがかった果皮が特徴ですが、果実成分やその遺伝的背景などわかっていないことが沢山あります。


(左側:淡路島なるとオレンジ、右側:ベニナルト)

3月にベニナルトの発見者である谷口様から譲り受けた木を
大学のグラウンドに移植しました。

無事に根がついたのか2cm程度の果実が出来始めています。
来年にはベニナルトの実を使った実験ができればいいな〜と思っています。

文:arabi

2020 年 7 月 16 日

2020年吉備国際大学農学部オープンキャンパス【2020年8月22日】

吉備国際大学では現在、オープンキャンパスの参加申込みを受付中です。

今年のオープンキャンパスは、新型コロナウイルス感染症予防のため、当初予定していたプログラムを変更して開催いたします。
直接キャンパスに来場しての参加だけでなく、パソコンやスマートフォンからの『オンライン参加』も可能です。

【オープンキャンパス2020@吉備国際大学】
・学部学科:農学部 地域創成農学科・醸造学科
・場所:南あわじ志知キャンパス
・日時:8月22日(土) 13:00~15:30
 (対面参加申込期限: 8月21日(金)10:00)
 (オンライン参加申込期限: 8月20日(木)10:00)

○詳細情報、参加申込
吉備国際大学HPオープンキャンパス関連ページ

・08/22 吉備国際大学(農学部・南あわじ志知キャンパス):オープンキャンパスプログラム
 
08/22 吉備国際大学(農学部)オープンキャンパス 参加申込フォーム
(対面参加申込期限:8月21日(金)10:00)

08/22 吉備国際大学(全学部対象)オープンキャンパス「オンライン」参加申込フォーム
(オンライン参加申込期限:8月20日(木)10:00)

皆様のご参加をお待ちしております〜!

文: arabi

2020 年 2 月 4 日

1月23日 フィールド実習

1月23日、フィールド実習も最終回ですが、、、生憎の雨です。

最終回なので、なんとか実施したかったのですが、
来週からはテスト期間に突入するため、フィールドの作業はやめて、
大学講義室でこれまでの実習を振り返ったり、レポート課題についての
講義を行いました。

最終回、作業はできませんでしたが、皆さんが作った野菜は
日々技術職員の方々が収穫し、事務の方々が綺麗に包装して
販売されています。

1年を振り返って、どうでしたか?
これまでの学生(上級生)に聞くと大学の中でも記憶に残る講義の一つが
このフィールド実習のようです。

皆さんの心の中にも今年1年のフィールド実習が
ただの体験実習ではなく、良い思い出となることを願っています。

KH

2020 年 1 月 17 日

1月16日 フィールド実習

記録的な暖冬と言われていますが、やっぱり寒い!!

寒くても、フィールド実習はちゃんとあります。
植物は寒い中でも地道に成長していますからね。

まずは玉ねぎの追肥。

10月初めに種まきをして、12月に移植して、
収穫するのは来年の6月です。

栽培期間が長いだけに、追肥はとても重要です。
必要な時に肥料がないと、育ちが悪くなってしまいますし、
逆に必要ないときにたくさんあっても意味がありません。
多すぎたら肥料代がもったいないし、環境にも悪い。

最適な量を、最適な時期に。

ということで、圃場のサイズを計算して、
必要な分を量っていきましょう。

今回使うのは、その名もズバリ、
「淡路玉葱化成」!!。

計算の結果、2キロずつバケツに入れればいいということに。
入れる人、支える人、読み取る人と、
すぐに協力体制が出来るようになったのはさすが!

これをむらなく、まんべんなく、撒いていきます。

みんなでやると、あっという間ですね。

もしこの作業を一人でやることになったら、
それはそれは大変です。
「肥料をまんべんなく撒く」という機械も、
もちろん世の中には存在しますが、
大学の実習は手作業が基本!

ちなみに「肥料をまんべんなく撒く機械」、
つまり「肥料散布機」は、
ブロードキャスター、
略して「ブロキャス」と呼ばれることが多いです。

broadcastと聞くと「放送する」という意味だと思ってしまいますが、
実はbroadcastには「広める」というニュアンスがあるため、
「散布する」という意味も含むのですね。

さて、追肥が終わったら、今日のお楽しみの収穫です。

まずは白菜。

ほれぼれするほど、美しいですね。

まずはざっくり切ってから、
外側の葉を切り落としていきます。
もうすっかり手慣れたもの。

こんなに立派なのが採れました!!

お次はレタス。

瑞々しくて、シャキシャキしているので、
収穫するそばから食べちゃいましょう。

こんなアイテムも持ち込めば、
さらに美味しく☆

そしてカブを収穫です。
こちらも出来が良くて、ほれぼれします。

カブというと甘酢漬けのイメージが強いようですが、
個人的にはこのカブ、ポタージュにすると絶品だと思っています。
学生にもぜひ作ってほしいと思うものの、
ミキサーがないから難しいかな・・・。

収穫した野菜はコンテナに入れて、
大学まで運びます。

今日も豊作♪
白菜は、お好み焼きに入れても美味しいよ。
(ギョウザもいいよねえ)

EH

2020 年 1 月 9 日

令和2年1月9日フィールド実習

新年あけましておめでとうございます。
昨年いろいろお世話になりました。
今年も引き続きよろしくお願い致します。

昨日の淡路島はすごい風が吹きましたが、今日はいい天気でした。
新年の最初のフィールド実習ですね。
今日の作業は白菜の結束作業とレタスなどの収穫です。

ようやく白菜が結球してくれて、寒さ傷みを防ぐために、球頭部をひもなどで縛る結束作業を行わなければなりません。
まず盛野先生が結束方法の説明を聞いてから、学生たちが作業を始めます。

もちろん生育の速い白菜はもう収穫できる大きさになりましたので、皆さん喜んで収穫しました。

そして大好きな収穫時間~~
レタスいっぱい取れましたね。

さあ~~今晩は熱々のなべにしましょう。

文責 XC

2019 年 12 月 28 日

12月19日 フィールド実習

令和元年、最後のフィールド実習です!!
今回は、秋に植えた葉菜類・根菜類の収穫です

まずは、水菜(左)と小松菜(左)

続いて、パクチョイ(軸の部分が白いチンゲンサイ)

そして、カブ
なかなか立派です… 浅漬にするとご飯が進みます

収穫した野菜は、きれいに洗って… 冷たそう!?

出荷します

大学の坂道を下ったところにある、「フレッシュきたの」さんで販売しています
近くに寄られましたら、是非お買い求めください

皆さん、今年一年お疲れさまでした
収穫した野菜を一杯食べて、風邪をひかないように

来年も頑張っていきましょう!
よいお年を!!

JM

2019 年 12 月 13 日

12月12日 フィールド実習

今回は秋学期フィールド実習のハイライト、
タマネギ移植でした!

思えば10/3に種まきをしたのですから、
あっという間の2か月です。
あの頃はまだ暖かかったのに、
今ではすっかり寒くなりましたね。

タマネギは寒くても元気!

まずは盛野先生から苗の取り方を習います。

土が硬くなっているので、
フォークで土をほぐしてから。

(ちなみに、食器のフォークに似ているからそう呼ぶのではなく、
順序が逆で、こちらの農機具のほうが先なのです。
これに似ているから食器のほうもフォークと呼ぶのですね。)

寒くても、みんな和気あいあいと作業をしています。

春学期に比べると、
作業分担が出来るようになってきて、
効率がよくなってきたように感じます。

そのあとで苗を取って、
ある程度まとまったらヒモでくくります。

話は変わりますが。

植物を育てる以上、避けて通れないのが病気です。
タマネギの場合、
・軟腐病
・黒斑病
・べと病
・灰色腐敗病
・灰色かび病
・白斑葉枯病
・黒腐菌核病
・小菌核病
・・・などなどが知られています。

このうち、灰色かび病・小菌核病・灰色腐敗病は、
どれも糸状菌のボトリチス属に分類される、
以下の菌によって引き起こされます。

Botrytis cinerea 灰色かび病菌
B.byssoidea 菌糸性腐敗病菌
B.squamosa 小菌核性腐敗病菌
B.tulipae 菌糸性腐敗病菌
B.allii 灰色腐敗病菌

この手の病気がやっかいなのは、
土に菌が残ってしまうこと。
次に植物を植えてもまた感染してしまうのです。
つまり、早め早めの対策が必要なのですね。

ありがたいことに、現在では、
これら糸状菌の原形質膜に作用する薬剤が開発されています。
苗をこの薬剤に浸すことで、一斉に防除できるのです。

さて、話を戻すと。

苗の準備をする一方で、
移植する畝の準備も必要です。

溝切機を使ってまっすぐに線を引いていきます。

これ、簡単そうに見えますが、
「まっすぐに動かす」のはなかなか難しいのです。
耕耘したばかりの土は柔らかいので歩くのが大変だし、
機械も重い。

みんなよく頑張りました!!

この機械はよく出来ていて、
溝を切りながら、同時に等間隔で穴を開けているのです。

その穴に、一つずつ苗を植えていきます。

盛野先生がお手本を見せてくださるのですが、
それがあまりに簡単そうに見えるのです。

実際は、右手の指で苗を一本引き抜きながら、
手首を返して角度を変化させて土に持っていき、
指先できゅっと苗を押し込みながら、
再度手首を返して今度は手の甲で土を寄せる。

この一連の作業を流れるようにするので、
見ている学生は
「こんなの簡単」と思うのですが・・・。

やってみると大苦戦。

丁寧にやるのはもちろん大事ですが、
農作業はスピードも大事。

この数か月のフィールド実習では、
冬野菜をこまごまと植えていったので、
基本的に面積が小さく、
みんなでやると「あっ」という間に終わってしまっていました。

しかし、今回はかなり面積が大きく、
植える苗の数も非常に多いのです。

ということは、いつものイメージで、
ちょっとのんびりやっていたら、
いつまでも終わらない!!

というわけで、
おしゃべりに夢中で手が止まっている学生には、
先生方が「それじゃ終わらんぞー」とハッパをかけて、
なんとか時間内に終了しました。

そして後日談ですが。

みんなでせっせと苗を植えたといっても、
だんだん疲れてくると植え方が雑になってきたり、
そもそも人によってはきちんと植えていなかったりします。

いくら出荷するわけではないといっても、
数か月後に玉ねぎがまばらにしかないのは困りますよね。

圃場を管理してくださっている松坂さんが、
一筋ずつ丁寧に見て回って、
植え方の悪い苗を植えなおしてくださっていました。

学生はこういう「裏方」の仕事を知りませんが、
実習をするためには、
圃場の整備に始まり、苗から肥料の準備、
さらに実習合間の水やりや除草作業や害虫駆除など、
見えないところでいろんなサポートをしてもらっているのです。

ここに気づくことができて、
その見えない力に感謝することができるようになったとき、
「人間力」が一段階、ステップアップするのですが、
さて3月までに気づいてくれるでしょうか。

文責 EH