6月30日(土)は、アニメーション文化学科1年生・2年生を対象として、ソフトを使って簡単な作曲とアレンジを学ぶ研修会が開かれました。

写真1 まずは、吉永先生の紹介から。アニメーション文化学科の前嶋英輝先生によるご紹介。
講師は、倉敷市を拠点に音楽活動を展開するシンガーソングライター・ミュージシャンの吉永拓未先生。ほかのアーティストに楽曲を提供したり、イベントプロデュースなども手掛けたりしているそうです。谷村新司さんやハジ→などの超ビッグなアーティストとのコラボ活動もしています。

写真2 吉永拓未先生。岡山県・倉敷を拠点に音楽活動を展開するシンガーソングライター。YouTubeで、オリジナル曲「mySTAGE」の<MV>を視聴できます!
作曲とアレンジは、スタインバーグ社(ドイツ)の音楽制作ソフトCUBaseを使って行います。CUBaseは、MIDIデータで自動演奏ができるMIDIシーケンサ機能と、音楽の録音・編集・ミキシング・編曲などができる機能(こういう機能を持つソフトウェアをDAW(ディジタルオーディオワークステーション)といいます)をもつソフトウェアです。本学のアニメ第2教室のWindowsパソコンには、このCUBaseがインストールされていて、自分が制作したアニメにこのソフトを使って、オリジナルの音楽をつけることもできます。
この日の研修会では、吉永先生があらかじめ用意した楽曲をもとに、いろいろな楽器の音色の音を組み合わせて、自分のアレンジの曲をつくっていくというやり方で、CUBaseを使った楽曲のつくりかた・編集などを学ぶことになります。


写真3&4 画面を示しながら、CUBaseの基本的な使い方を説明。
さまざまな音をブロックのように組み合わせてつくることもできるし、パソコンにつながった、小学校の頃に使ったピアニカをほうふつさせるようなミニ鍵盤を使って、ピアノを弾くように音楽をつけることもできます。アニメーション文化学科1年には音楽経験者の学生もいて、何かわからないことがあると、彼の近くの子たちは彼に聞いて、音楽のアレンジや楽器の追加を行っていたようです。
「チキチキチキシャーン」といった感じのかっこいいドラムソロを入れてみるという学生もいました。センスがあれば、楽器ができなくても、楽譜が読めなくてもいろいろな音楽の遊び方・楽しみ方・作り方ができるのが、こうしたMIDIシーケンサ+DAWソフトの魅力です。


写真5&6 学生にCUBaseの使い方を指導する吉永先生。
授業の2コマに相当するたっぷり3時間を使って、CUBaseを使ったサウンドづくりを学生たちは学び、楽しんだようです。
吉永先生は、来年から本学科で音響演習A・Bを担当していただきます。映像の制作に加えて、オリジナルのBGMや音楽を映像につけていけることで、学生たちの表現の幅が格段と広がりそうですね。
本日、ロシア研修団のアニメ講座が本学科で始まりました。
今年で、2回目になります。
なお、ロシア研修団といっても実は、ロシア7名、ベルギー1名、オーストラリア1名からなる混成チームです。
それでも、みんなアニメが大好きだから、心は一つです。

講座は、日本のアニメについての講義と、アニメーション制作の実技に分かれていているのですが、まずは井上先生の講義からスタートしました。
ゆっくり話せば学生たちは何とか理解できているようなので、まずは一安心。 ホッ!
それに嬉しいことに、昨年のリピーターさんが一人いて、彼女が先輩として説明を補ってくれることもあるのです。もちろん、ロシア語で。
午後からは、キム先生の実技講座です。
最初に、今回の学習内容全体についての説明がなされました。


今回の目標:
アニメーション制作に必要な行程を一通り学習した上で、最後は参加者の一人ひとりがオリジナルのアニメーション作品を作ってみよう。

自分のアニメーションを作るということが知らされると、学生たちの目が俄然真剣になってくるのでした。
キム先生は、最後は個々の学生作品をつなげて、さらに大きな作品を作りたいとおっしゃっていたので、学生たちは個々の創作とその総合がもたらす効果の二つを体験できることになります。

共通課題は、自身の考えたキャラクターを様々な背景の中で歩かせるというもの。
まずは、自分のオリジナルキャラクターを考えます。
それが歩く姿を頭の中で想像しながら・・・テク・テク・テク。
もしかして、キャラクターの名前までも考えているのだろうか・・・。
イワン、ソーニャ、ウラジーミル、アレクセイ、アンナ・・・・
ああ、ダメだ。 私には陳腐な名前しか思い浮かばない・・・。
今回のアニメ講座は、延べ5日間(実に3週間)にわたるものです。
今後は、途中の様子も随時お知らせしようと思っています。
どんな作品が作られてゆくのか、どうぞお楽しみに!
6月19日、フィンドリー大学とニューカレドニア大学からの研修団が、大学にやってきました。
地元のアニメスタジオのスタッフでありながら、同時にアニメーション文化学科の非常勤講師でもある、レナト先生が1時間ほど彼らに講義をしてくれました。

演題は、From “Cool Japan” to “Japanisme”。
その詳細については、以下の通りです。

レナト先生は、ペルー生まれでイギリス育ち(英国籍)、日本でサブカルチャーの分野で博士号も取得しているという、なかなかの逸材です。
海外の人に、アニメやマンガという日本の新しい文化を紹介するのに、これほど適した人は他にいません。
なお、通常の授業は「完璧な日本語」でなされますので、その点はどうぞご安心を!

面白かったのが、アメリカの学生たちの着席の仕方(左端の人は先生)。
こちらが何も指示していないのに、みんなきちんと並んで座っています。
絶対にアメリカじゃ、そんな風には座っていないだろう!
ちょっと、緊張しているのかな・・・。 確か、昨日岡山に着いたばかりだとか・・・。
週末、日本アニメーション学会の第20回大会に参加して来ました。
会場は、福岡にある西南学院大学です。

地下鉄の西新駅を降りて、まず驚きました。
なにしろ、大きなサザエさんの看板がお出迎えです。
う~ん、サザエさん通り???

確かに通りには、サザエさんののぼりも設置されており、かなり正式な名称のようです。

サザエさん通りの命名理由は、この地でサザエ・カツオ・ワカメ・フネなどのキャラクターが考え出されたから、というもの。
つまり、ここが「サザエさん発案の地」というわけです。

西南学院大学の図書館の前には、なんと長谷川町子先生とサザエさんの像まで建っていました。
これは、学生のモチベーション高めますよね!

さて、ここからが出張の本当の目的、日本アニメーション学会です。
会場は、のどかな雰囲気!

今回の大会テーマは「周縁から生まれるアニメーションの可能性」ですが、
中心である東京と比べた時の福岡の立ち位置を、まずは「周縁」としています。
でもその中心と周縁の関係も、実は見方を変えれば変わってきそうなのです。
福岡は現在、ゲームやエンターテインメント制作が盛んなことで知られていますが、
昔は本当に東京を意識しながら仕事をしていたんだそうです。
「こんちくしょうー!」と思いながら。
でも、仕事を数十年続けている内にやがて気持ちはぐるり一巡して、
今はアジアを中心にした海外に自然と関係者らの思いは向いているのだそうです。
アジアへの玄関口という視点で考えれば、今度は福岡が中心です。
ソウル・上海・台北・東京がほぼ等距離のところにあるのですから。
高梁も東京と比べれば確かに「周縁」なのだが、
そろそろそういう考えを、ぐ・る・り と一巡させなければ・・・。
日本動画協会が主催する「アニメ業界就職ガイダンス」に参加してきました。
内容は、「制作進行」と「アニメーター」への就業と、その仕事についてです。

会場は、東京の市ヶ谷にある大日本印刷のDNPプラザでした。
ここは、杉並にあった「東京アニメセンター」が移転してきたところでもあります。

中に入れば、書籍やスイーツ、アート作品まで並ぶ、展示と販売のおしゃれな空間でした。
「東京アニメセンター」は、この建物の地下1階にあります。


今は、常設展示の他に、「血界戦線&BEYOND展」をやっていました。

「制作進行」と「アニメーター」志望のための就職ガイダンスは、2階で開かれることになっていました。
5月26日が「制作進行」について、27日が「アニメーター」について、でした。

「制作進行」の説明には25名程度が、「アニメーター」の方には50名を越える若者が集まっていました。
多くは東京の専門学校の学生さんたちだったように思います。
お話をして下さったのは、サンライス、ダンデライオン、STUDIO4ºC、手塚プロダクションといった、日本を代表するようなアニメ制作会社の方々でした。
講師の方が口を揃えておっしゃっていたのは、自分はこういうものを作りたいという熱意を見せて欲しいということでした。
自分には作りたいものがあるから、「この会社を利用して自分の夢を実現するのだ」、というぐらいの積極的な姿勢を見せて欲しい。
会社側は、今の学生ではなく、学生の将来の可能性(先々利益を生むか!)を測っているのだから。
もう一つ印象に残っているのは、アニメーター初心者として動画を描き始めた頃、わざと残業をして、あるいは人よりも早く出社して、先輩の捨てたカキ損じをゴミ箱からあさって勉強したというお話。
きれいに出来上がったものよりも、カキ損じの中にこそ、描いた人の「思考の痕跡」がありありと残っているのだそうだ。
私たちの教室でもたくさんのカキ損じが出ているが、その中に果たしててそれだけの価値があるものがあるのか、盗み取るほどの思考の痕跡、汗と涙の痕跡があるのだろうかと、話を聞いていてちょっと寂しい気持ちになりました。
せっかく学生のために開かれているガイダンスだから、遠くても学生には積極的に参加して欲しかった。
行けばきっと、いろいろな刺激が得られただろうに。
先日、4月入学生のための歓迎会を行いました。
ここ数年多才な学生が来てくれているおかげで、学科内の出し物もずいぶん豪華になりました。
それでは、これが本日のメニューです。

イラスト、落語、弾き語りなど、お昼の休憩時間には詰め込めないほど盛りだくさんの内容です。

中国の留学生R君の作品の中から、ここでは1枚選んで紹介しておきます。
R君がデジタルで美少女系の画を描くとは、実は今まで知りませんでした。

昨年に比べると格段に上達したO君の落語です。
今回も、立派な座布団を用意できなくて申し訳ない。

今日の演目が「ねこ」ですから、ほれほれ、右手がこのように猫パンチ?。

K君がキャンパス内をギターを背負って歩く姿は時々見かけていたのだが、
これがその「ギター侍」の正体かー!

特設の超簡便ステージでありながら、熱唱してくれてどうもありがとう!
聞いているみんなも真剣でした。
というか、驚いて、圧倒されたというか・・・。

最後は、上級生からの挨拶です。
このK先輩、飄々と話しながら、実は面白い後輩が入ってきてくれたことをとても喜んでいます。
今度は一緒に何をやろうかな~?、ときっと今も心の中では考えているはずです。
とにかく上手に後輩を導いてやってくださいよ!
先月、「高梁市図書館を活かした中心市街地活性化ワークショップ」に参加したこともあって、今日は本町で開かれている「町屋通りの雛まつり」に出掛けてきました。
中心市街地での観光客の回遊を自ら体験する意味もあって、出発点はもちろん「高梁市図書館」です。

図書館の次は、お披露目も終わったばかりの「備中高梁まちづくり研究所」(通称:まちけん)です。この中に、地方では珍しいアニメスタジオがあるのです。

スタジオの中では、今日も山田方谷のアニメを鋭意作成中だったので、挨拶もそこそこに退散しました。無事完成をお祈り致します。

土曜日の正午前、商店街に人通りはほとんど見られません。にわか雨も降り出して、雛まつりが一体どうなることかと不安がよぎる。

ところが、雛まつりの会場本町になると、雨にも関わらず例年通りの賑やかな人出が見られたのでした。その中には、留学生の姿もちらほら。
やがて雨も上がってくれました。

これは個人の家のガレージが使われているのでしょうか。見事にコンパクトな雛段が出来上がっているのでした。

大きな町屋では、このような豪華な雛壇も飾られていました。圧倒な姫軍団の中で、男たちは何とも居心地が悪そうな、トボケタ表情をしているのでした(個人的な印象)。
通りを歩けば、こんな面白い光景も見られました。

魚屋と奥に飾られたお雛様

格子窓に飾られた手作り人形

庭先で見つけたお雛様のかくれんぼ
これは、本町の北端近くのお店で頂いた特製のぜんざいです。手作り感が満載でした。

その時ふと顔を上げると、店の前を人影が・・・。

ぶ、ぶ、武士が、回遊している! それを何と、猫が見ている!
モダンな図書館から始まった旅は、こうして意外にも武士との遭遇で終わったのですが、時空を超えた、歴史上の、物語上のいろいろな人物・キャラクターがこの通りを闊歩するようになれば、これは面白くなるだろうと、猫と一緒に夢想してみるのでした。
今日は、快晴の中、入学宣誓式でした。


例年なら入学式に桜が咲いてくれるかどうかが気になるのに、今年は桜が持つかどうかの心配をしなければなりませんでした。
それほどに温かい、いや、暑い入学宣誓式でした。

今年は、日本人学生と留学生がちょうど半々の、バランスのいい学年です。
日本語の上手な留学生が多いので、日本人と上手に関わりながらこれからの4年間を過ごして欲しいものです。
ところで4月からは、アニメスタジオのスタッフの方が先生として授業に参加してくれます。
次に、デジタル作画に適したアニメ第2教室も、この春完成しました。
これによって、学修環境は格段に向上したはずです。
学生はもう、勉強のし放題!、作業のやりたい放題!です。
新入生は、まずは早めに自分のやりたいことを見つけてください。
本日、アニメーション文化学科の第2教室が完成し、業者の方からの引渡しがありました。
今はまだ学生がいないので、広々とした空間です。

実は今回、学内の情報処理室がシンクライアント化されたので、それに合わせてアニメ第2教室もその方式に変更されることになりました。
そのため、説明を受ける学科の先生たちの顔も真剣そのものです。

14号館3階のアニメ第1教室が手描きアニメを中心に行うのに対して、2号館3階のアニメ第2教室はデジタル作画をメインとしており、それに特化した機器が整備されることになりました。

ペンタブレットを使ったデジタル作画は現在業界の大きな流れですから、これまで手描きしかやってこなかった人も、ここで是非新しいスキルを身につけてください。
実は今日、新入留学生のオリエンテーションも同時に開かれており、入学予定の韓国人6名、中国人1名の学生と初めて顔を合わせました。
驚いたのは、留学生のほぼ全員が既にある程度流暢に日本語が聞き話せるレベルにあるということでした。
こちらの説明をうなずきながら聞いていましたし、冗談を言えば笑ってくれるので、こちらも大いに安心致しました。
これから大変でしょうが、力を合わせて楽しい学生生活にしていきましょう。


実は、さらにもう一つ大きなニュースです。
昨日(3月29日)、高梁のアニメスタジオのお披露目式がありました。
それについては、夕方NHKのローカルニュースで取り上げられていましたし、今朝の山陽新聞の記事にもなっていました。
今後、アニメスタジオと私たちの学科で何が出来るか、今からとても楽しみにしています。
昨年の8月に設立された「株式会社備中高梁まちづくり研究所」より、「高梁市図書館を活かした中心市街地活性化ワークショップ」への参加依頼が、学科にありました。
この会社は産学官の連携で出来上がったものですが、アニメスタジオの運営と地域活性化を目標にしており、それで本学科にも参加依頼があったわけです。
ワークショップは、3月11日(日)と17日(土)の2回、順正記念館(旧順正寮)を会場に開かれましたが、ここでは17日の様子を報告いたします。

当日の参加者は30名強ぐらいでしたが、意外に(?)若い人が多いという印象を受けました。
これからの高梁の有り方を真剣に考えている人たちなのでしょう。
ワークショップの手順は、おおよそこのようなものでした。
1.これまでブラブラ旅した中で、一番印象に残っていることを、まずは参加者二人で話し合う。
2.次に、そこで聞いた話を、8人ほどのグループ内で共有する。
3.最後に、「高梁でつくる、まちめぐり周遊」というお題で、グループ毎にアイデアを出し合い、発表する。

このように、「高梁でつくる、まちめぐり周遊」というテーマの下に、いろいろなアイデアが提案されました。
提案をタイプ別にまとめられるものもあれば、まとまられないものもありました。

アニメーション文化学科の学生、小林君もグループの代表として発表していました。
ワークショップには両日参加したそうで、発表する態度も堂々としたものです。

地域の支援を受けて活動を続けている、女子サッカー・シャルムのメンバーも、サッカー教室をもっと開きたいと、積極的な提言をしていました。
ところで、右の男性は、今度まちづくり研究所(アニメスタジオ)に採用されたH氏です。
高梁の地域おこし協力隊からの転身(アニメが好きで!)だと、聞いています。
おお、Tシャツには、「ゲゲゲの鬼太郎」の姿が!
これからは何度も顔を合わせることになるのでしょうが、どうぞよろしくお願い致します。
力を合わせて、地域発のアニメを作っていきましょう!!!