2017 年 3 月 24 日

卒業おめでとう!

3月22日、晴天の下、学位記授与式がありました。
「文化財学部 アニメーション文化学科」の学生18名が卒業し、
後は10月入学の学生8名を残すのみとなりました。

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来年の3月には、今度は
「アニメーション文化学部 アニメーション文化学科」の
卒業生を送り出すことになります。

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本学科の中国人学生 I さん(右のスーツの女性)が、留学生代表として
高梁市より「方谷賞」を授与されました。

これは地元の偉人山田方谷にちなんだ賞ですが、学業だけでなく
地域への貢献が特に顕著だった学生に対して与えられるものです。
I さんは大学の留学生会の会長・副会長を歴任し、ボランティア活動にも
積極的に参加していたことが評価されました。

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学生たちは、アニメーター、マンガ家、映像製作、大学院進学と、
それぞれの道を進んで行くことになりました。 ヨーソロー!

それに加え、アニメーション文化学科の生みの親・育ての親でもある
仁紙義晴先生が、今回退職されることになりました。

仁紙先生、7年間本当にお世話になりました。 ありがとうございました。
またどこかでお会いできることを、楽しみにしています。

2017 年 3 月 14 日

「東京アニメアワードフェスティバル2017」

この週末、「東京アニメアワードフェスティバル2017」(TAAF2017)
に行ってきました。

あまりにたくさんのアニメーションを一度に見たので
感想を簡単にまとめるのが難しいのですが、
実写と違って全てを自分で作るアニメーションの場合
自由度が高くて、まだまだ表現の可能性があると実感しました。

ポスター

「東京アニメアワードフェスティバル」のコンペティションの評価基準は、
①先進性 ②オリジナル性 ③大衆性 ④技術力 だそうです。

この中の「大衆性」というのはTAAFの特徴だそうで、
確かにノミネート作品はいずれも、わかりやすくて面白かった。

因みに、広島国際アニメーションフェスティバルでは「アート性」を、
新千歳空港国際アニメーション映画祭では「作家性」を重視する
傾向があるとのこと。 なるほど、なるほど。

インタビュー

長編部門のグランプリに選ばれた「手を失くした少女」の監督、
Sébastien Laudenbach氏へのインタビューの様子です。

この作品はグリム童話を素材にしているのだが、残酷さと宗教性が色濃い
もとの話から、たくましく生きるひとりの女性の話へと見事に変身していました。

パネル

パネルディスカッション「日本のアニメーション教育の多様性(ダイバーシティ)を考える」の様子。

アニメーションがいとも簡単に国境を越えること、と同時に
各国がそれぞれの事情を抱えながらアニメーションを作っていることの
両方がよく分かる内容で、とても面白かったです。

来年度キム先生をお迎えし、学科もまさにダイバーシティ時代です。

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当学科の大谷先生のコメントが、3月9日の朝日新聞デジタル版に掲載されました。
<記事はこちらから>

悔しいことに「ネット上の倫理問題に詳しい吉」で切れているのですが
(クイズ:「吉」の後にはいったい何が来るかな?)、
無料登録すれば簡単に続きを読むことができます。
ぜひとも、全文をお読みください。

2017 年 3 月 10 日

キム先生の韓国アニメ事情 その5

皆さま、こんにちは。キム・イェオンです。

昨年の12月より、韓国のアニメーションに関する情報を書かせていただいております。
本日の最終回では、韓国の文化コンテンツ育成のため設立された韓国コンテンツ振興院で、
最近まで行っていたアニメーション関連の事業とその成果をご紹介させていただきたいと思います。

韓国コンテンツ振興院では、2016年6月から2017年2月まで、
「創意人材同伴事業」という支援事業を行いました。

この事業は、アニメーション、映画、公演、漫画、デジタルアートなどの分野で
これから活躍するコンテンツ創作者を育てるために、
韓国の文化庁と韓国コンテンツ振興院が、各分野のプロフェショナルと運営機関を選定し、
創作活動に必要な実務教育を、参加者に提供する内容になっています。

アニメーションの分野では、前回の記事で紹介させていただいた韓国独立アニメーション協会が
事業の運営機関として選定され、10人のプロフェショナルによる、
ウェブアニメーション制作の実務教育を23人の参加者に提供しました。

この事業の実施期間中に制作されたウェブアニメーションシリーズは、
Youtubeなどの動画サービスチャンネルを通じ、ウェブ上の連載という形で公開されました。

様々な魅力を持つアニメーション作品から、
一部の作品をキャプチャー画像と動画へのリンクでご紹介致します。

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「相対性理論」 ジョン・ダヒ監督 
登場人物の姿を通じ、お互いの差異を尊重できるかについて問う作品 (写真提供 KIAFA)
<第1話>

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「黒いワニ」 ジャン・ナリ監督
現代を生きる青年の不安を表現した作品 (写真提供 KIAFA)
<第1話>

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「宇宙パンシャトル」 ヨン・チャンウ監督
社会的イシュー、ブラックコメディ、パロディー要素を含んだ作品 (写真提供 KIAFA)
<第1話(韓国語セリフ)>

お時間のある時に、ぜひご覧になっていただけると嬉しいです!

2017 年 2 月 23 日

キム先生の韓国アニメ事情 その4

皆さま、こんにちは。
韓国よりお送り致します、キム・イェオンです。

本日は、韓国独立アニメーション協会(KIAFA)を紹介したいと思います。
KIAFAは、アニメーションを制作するクリエーター、関係者が集まる団体です。

KIAFAの事務局では、
アニメーションに携わる人々の創作活動と人材交流に活力を与えるという目標を持ち
アニメーション映画祭の開催や会員の作品管理・配給など、様々な事業を行っております。

その中でも、毎年秋に開催されるアニメーション映画祭「インディアニフェスト」は、
アニメーションを学ぶ学生、プロフェショナルの作家を問わずに作品の応募ができ、
海外からの招待作上映も充実しているので、韓国の観客にとっては
新しいアニメーション作品を堪能できる上映と交流の場となっております。

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・映画祭に伴う作品展示にて、ナ・ギヨン会長 (青江文化産業大学 教授) (写真提供 KIAFA)

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・スタジオジブリの参加で韓国でも話題になったアニメーション、
 「レッドタートル ある島の物語」マイケル・デユドク・ドゥ・ヴィット監督とのSkypeトーク
 (写真提供 KIAFA)

アニメーション作品の配給事業では、
現在、727本の韓国のアニメーション作品がKIAFAと契約を結んでおり、
様々な上映の場や媒体を通じて観客に出会う機会を得ています。

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・花咲くコリア・アニメーション2016 名古屋会場にて、
 「Little King」キム・ヘミ監督の上映トーク(写真提供 KIAFA)

また、インディアニフェストは昨年より、アジアの各国からも作品公募を始めております。
日本でアニメーションを制作している皆さんにも、ぜひご自身の作品を応募して頂き、
韓国で作品の上映と交流を楽しんで頂く日が来たらと思います!

2017 年 2 月 20 日

アニメ学科、学生も教員も発表しました!

2月17日(金)の午前、
「平成28年度吉備国際大学 研究部門自己点検・自己評価委員会総会」
が開かれました。

本学科の今村先生が、
「学士力向上を踏まえたアニメーション制作支援環境の構築」
という演題で発表を行いました。

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さらに続けて、同日の午後、
「第4回吉備国際大学 地(知)の拠点シンポジウム」が開催される。

本学科の教員清水と学生のTさんが
「高梁カフェの物語(ナラティブ) ~イラスト表現とともに~」
という演題で発表しました。

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聴衆が驚いたのは、Tさんが描いたイラストの巧みさ!
写真を参考にしているはずだが、人様のお店を描くのは実は難しい。
お店のイメージを損ねてはいけないから、とても気を使うのだ。
でもTさんの画では、4つのカフェの特色が上手に描かれていたと思う。

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画だけでなく、発表の態度や言葉もすばらしかった。
人前での本格的なプレゼンは初めてのはずなのに、安心して見ていられた。
内に秘めたこの強さがあれば、来年度のインターンシップもきっと大丈夫だ!
大人になれば、人から褒められることはほとんどないから、
今回褒められたことを大事にしてほしい、とも伝えておいた。

2017 年 2 月 9 日

キム先生の韓国アニメ事情 その3

皆さま、こんにちは。
韓国よりお送り致します、キム・イェオンです。

本日は、韓国・ソウルの「ソウルアニメーションセンター」を紹介したいと思います。
地下鉄「明洞駅」から、徒歩15分ほどで着く場所です。

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・明洞駅3番出口 アニメーション「ロボカーポリー」のフィギュア

アニメーションセンターまでの通り道は、「漫画の街」と名付けられ、
韓国国内の漫画・アニメーションの壁画や、フィギュアが見られます。

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・漫画文化空間「ゼミラン」

坂道を少し登ったところの、漫画文化空間「ゼミラン」は、
展示やVRコンテンツゲーム、読みものを楽しめるスペースとなっており、
家族や友だちとも入りやすい明るい雰囲気の場所でした。

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・「漫画の坂」を飾る韓国漫画40選

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・「ソウルアニメーションセンター」

1999年に、ソウル市が国内の漫画・アニメーション産業を支援するため設立したこちらの施設は、
アニメーション映画専用上映館や専門技術支援室の運営で知られている他、
子どもの発達に役立つアニメーション制作体験プログラムも実施しているので
家族単位での訪問も多いことが特徴です。

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・ ストップモーション体験室

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・ アニメーション専用上映間「ソウルアニシネマ」

また、ソウルアニメーションセンターは、アニメーション作品の制作支援事業も行っており、
2006年から2015年まで、この事業の成果として120作を超える短編アニメーションが制作されました。
韓国でアニメーションを制作する人にとっては、馴染みのある場所であると思います。

もし韓国を尋ねる機会がありましたら、
「ソウルアニメーションセンター」にも足を運んで頂けると嬉しいです。

2017 年 1 月 29 日

総社のアニメスタジオ「えかきや」

総社のアニメスタジオ「えかきや」を訪ねてきました。
今後の学生の見学や、インターンシップのお願いを兼ねて。

 外観

このスタジオは、手塚プロダクションのスタッフだった
小林美代子さんが、昨年の夏に開設したものです。
ああ、賑やかな外観に、小林さんがすっかり溶け込んでいる。

 色紙

店内には、みんながよく知っているアニメ作品のポスターや関連グッズ、
それに、著名なアニメーターの色紙などが、所狭しと並んでいました。
まるで、どこか懐かしい駄菓子屋のようです。

 仕事内容

小林さんの会社は、東京の制作会社よりグロス(1本丸ごと)で
仕事を請けているそうです。

具体的には、黄線(筆者追加)以下の
  絵コンテ→レイアウト→背景→原画→動画→仕上げ
  →撮影→編集→アフレコ→ダビング→V編→納品
が、その中身となります。

因みに、総社のスタジオは、赤線(筆者追加)で囲まれた部分、
主に「動画」と「仕上げ」を担当しているとのこと。

 裏庭

スタジオは、旧松山街道に面した築80年の古い商店を改装したものです。
ですから、裏に回れば、何と立派な中庭があります。
疲れた時には、きっとこれを眺めながらリフレッシュ!

1年前には考えられなかったことですが、今や備中地方に、3つのアニメスタジオです。

総社の「えかきや」、井原の「アスラフィルム」、そして、我らが高梁の・・・

  うっ、まだ名前がない! カッコイイ名前が欲しい!

2017 年 1 月 24 日

「備中たかはし 観光PR動画コンテスト」

先日、高梁市観光協会の方が二人、
「備中たかはし 観光PR動画コンテスト」紹介のために
こちらにいらっしゃいました。
本学科の学生にも、是非とも参加してほしいとのこと。

締切間近となってしまいましたが、
何しろ「高梁市で初の一大動画コンテスト!」ですから、
こちらのブログにも掲載させていただきます。

実写であれ、アニメーションであれ、
これから大いに映像で「高梁」を盛り上げていきましょう。

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詳細は、高梁市観光ガイドの<こちら>をご覧ください。
チラシのダウンロードもできます。

2017 年 1 月 19 日

キム先生の韓国アニメ事情 その2

皆さま、こんにちは。
韓国よりお送り致します、キム・イェオンです。

本日は、2016年8月に公開されて以来、
日本国内外で広く関心を集めてきた長編アニメーション「君の名は。」に関しまして、
韓国国内での反響をレポートさせて頂きたいと思います。

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・「君の名は。」韓国語のフライヤー

新海誠監督の作品「君の名は。」は、2017年1月4日に韓国で公開され、
1月18日には268万人を超える韓国の観客が鑑賞しました。

韓国で公開された歴代日本映画の中から、アニメーションと実写映画を含め
もっとも興行に成功した作品は宮崎駿監督の「ハウルの動く城」となっており、
この度、「君の名は。」がその記録を超える観客動員になるのではと関心を集めています。

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・韓国のシネマコンプレックスCGVにて、「君の名は。」の展示

170119_3・韓国のシネマコンプレックスMEGABOXにて、「君の名は。」のポップコーンセット
(キャラメルポップコーン・炭酸飲料・グッズ商品の構成 2180円相当)

「君の名は。」の興行を切っ掛けに、アニメーションへの関心が喚起され、
韓国にもアニメーション鑑賞のため映画館を訪れる観客がますます増えると良いと考えます。

また、吉備国際大学にてアニメーションを勉強中の学生の皆さんにも、
「君の名は。」はどのような感動を呼ぶ作品だったのか、ぜひお話を伺いたいですね!
 

2017 年 1 月 18 日

卒業制作発表会のパンフレット用画像

4年生の卒業制作は、今はもう本当に最終段階です。
今日は、発表会パンフレット用の画像を幾つか借りてきました。

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まさに、手法も世界観も色々です。
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でも、学生一人ひとりが、楽しんで作っています。それがとても大事!
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どんな物語かは、見た人が想像力を膨らませて・・・。
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ところで、最近地方を舞台にした映画が注目されていますよね。

広島の呉を舞台にしたアニメ映画 『この世界の片隅に』 が、
キネマ旬報ベストテンの1位になったから、本当にびっくりぽん!
お~い、『君の名は。』 は、いったいどこに行ったんだ?

倉敷市の児島を舞台にした
アニメ映画 『ひるね姫 ~知らないワタシの物語~』 は、今年の3月に公開予定!
声優で岡山弁を披露するのは、あの高畑充希さま!

まだまだあるよ!
作家のあさのあつこさん(美作市在住)と
映画監督の大谷健太郎さん(林野高校出身)が協力して、
地元の美作市を舞台に映画(実写)を作ります。
2017年度より撮影開始とのこと。

今度高梁市にアニメスタジオが出来るけど、
早くオリジナル作品が作れるようになるといいなあ。
学生諸君の出番は近いぞ!!!